マブラヴ
1051話
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実質的には旅行に近いんだから、その気持ちも分からないではないけどな。
「つまり、アクセル君と同棲している私はこの部屋に泊まっても問題ない訳よ」
「大ありですわ!」
円に待ったの声を掛けたのはあやか。
腰に手を当て、円を指さすというポーズを取りながら言葉を続ける。
「大体、アクセル君と同じ部屋になるというのであれば、それは私でもいいではないですか! 何故円さんだと決まってるんですの!」
「……いいんちょ、そっちなの……」
話を聞いていた神楽坂が、頭痛が痛いとばかりに額を押さえる。
そんな様子を眺めつつ、俺達は暫く部屋で雑談をする。
さすがにこの類の部屋らしく、どちらかと言えば家の客室と言うよりは高級旅館の部屋といった感じだ。
しかもかなり高級な旅館の。
恐らくは関西呪術協会の客が来る時に使われている部屋なんだろう。
そう思うと、色々と思うところもある。
以前にここに来たあの時と比べると、随分と時間が経った気がする。
それこそ、中学生だったあやかや円が高校を卒業するくらいなんだから、それも当然か。
……俺自身はマクロス世界に行っていたせいでそれ程時間が経っているようにも思えないが、それでも1年程度は経っているといった感じだ。
「アクセル君、どうしましたの? 随分とアンニュイな表情を浮かべて」
「いや、何でもない。ちょっと色々とあったと思ってな」
あやかにそう言葉を返すと、向こうも同じ気持ちだったのだろう。小さく笑みを浮かべてから、部屋に用意されていた急須を使ってお茶を淹れ、俺へと手渡す。
普段は紅茶を――缶やペットボトルだが――飲む俺だが、たまには緑茶もいいものだとしみじみ思うのだった。
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