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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第23話 「接触」
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・・。」
本心を言うなら自発的に何かやらかすのは可能な限り避けたいものだ。とはいえ興味が湧いたことだけで生きていけるほど甘くないのが人生というもの。だからとりあえず現段階では自分から動くことはないとしか言えないな。
「でも、ここには織斑先生がいるじゃない。護衛なんて必要ないと思うけど。」
「あの人は教師だから教え子全員を守ろうとするだろう。一夏や箒を優先していい立場にはいないんだよ。」
束さんが必要としたのはあくまで一夏と箒"だけ"を守るための人間だ。その役目を千冬さんに割り当てるにはあの人は余計な責任を背負いすぎているのだ。彼女の場合、義務感の塊みたいな性格だし生徒全員を物理的に守るという無茶な責任を実現できるだけの力量と頭脳を有してしまっている。その結果、フリーに動ける俺が拝命したわけだ。
「質問3。これが一番気になること。・・・この書類の記載内容、事実かしら?」
懐から一枚の紙を取り出す更識。なんか急に神妙な態度になったけど、そんな機密書類あったっけ?身に覚えないんだけど。どれどれ・・・。
「・・・ってこれ、入試の成績表じゃん。勿体ぶっといてこれかよ。」
昔の仕事でもバレたかと思ったが、蓋を開けてみれば下らない。俺が千冬さんと戦って圧倒的スペック差に凹まされたあの模擬戦のデータだった。・・・思い出したら無性に腹立ってきた。あの人、いつか泣かす・・・。
「もうっ、ケチつけないの。それで、織斑先生と戦って互角だったっていうのは本当なの?」
「それを見て互角だって思うお前の神経を疑うよ。」
国支給の量産機と束さん特製の専用機だぞ?スペックを考えれば専用機が圧勝してなきゃおかしい。それを引き分けまで持ち込まれたってことは、その圧倒的スペック差を覆すほどの技量差があったということだ。束さんといい千冬さんといい、アイツら本当に人間なのか?
「・・・否定しないってことは、これは嘘じゃないのね?」
「捏造なんかしてないって。そんな嘘吐いたら千冬さんに殺されちまう。」
こんな手の込んだ自殺をするほど、俺は暇ではない。そもそも入学試験の結果を捏造する必要性すらない。良い成績を残すほど、国から有用性を認められて優遇される。況してや俺には束さんと千冬さんという人類最強コンビの後ろ盾があるのだ。襲撃防止のためにある程度悪く伝える場合はあっても、過度に良く見せる必要はない。
「・・・そう。本当なのね。ふーん・・・。」
意味深に呟きながら紅茶啜るの止めてくれる?せっかく質問に回答してやったのにそんな煮えきらない態度されるこっちの身にもなってほしいんだけど。・・・おい、無言で空のカップ突きつけるんじゃない。おかわりならそう言え。
「ねえ、零くん。今度おねーさんと勝負しない?」
「は?なんで?」
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