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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十四話 破壊の宿業 [弐]
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ヴィヴィオにしてるみたいにちゃんとお話出来た気がするんだ……」
「……!」
隠しきれないほど、嬉しそうに言うなのはを見て、フェイトは眼を見開いた。この四年にして、そんな事は初めてだ、なのはから、「クラナのお母さん」と言う言葉をはっきり聞いたのすら、久しぶりだった。
彼女は何処かで、意識的になのか、あるいは無意識にか、ずっとその言葉を口に出すのを避けている節があったからだ。
快哉を叫ぶ自分の心が、自然と頬を緩ませるのが分かった、心が華やぎ、親友への祝福の言葉が脳裏をよぎる。しかし……
「でも……」
「……?」
その親友の表情は、曇って居た。何処か憂いを帯びた表情が小さく自嘲的な笑みへと変わり、どこかさびしげな表情でなのはは続ける。
「分かってたんだけどね……クラナ、今日みたいに自分が大変な時でも、なるべく私達に頼らないようにしてるみたいで……それに……」
「…………?」
「すごく、困ってるみたいだった……私が関わると、すみません、すみませんって、謝って……それでも、最期はお礼を言ってくれたけど……でも、何でかな、凄く伝わってくるんだ、クラナが私と関わろうとするの、避けようとしてるのが……」
「…………」
何かを言おうとする、けれど、何も言えなかった。今更自覚したのではない、ずっと前から分かって居たことだ。クラナは、自分達を遠ざけようとしている。それだけは今であれ、これまでの四年間であれ確かな事だった。それも皮肉な事に、なのは、フェイト、ヴィヴィオとクラナの間の家族関係で、多分唯一、確かな事だったのだ。
「嬉しい事だってあったんだよ?友達の事を心配して、凄く大変だったはずなのに、泣いてるその子の所に駆け付けて行って、その子が元気になった時のクラナ、すっごく嬉しそうだった。私は知らなかったけどやっぱり、クラナは凄く優しいんだってわかったから、其れはとっても嬉しかったの。でも……」
思い出すだけでも、心が温かくなった。他人を気遣い、本気であの少女にぶつかって行ったクラナの姿はまさしく、昔の彼の優しさと行動力の具現のようで、アルテアから受け継いだ優しい心をクラナが今も確かにもっているのだと、確信出来たからだ。しかし……
「ずっと考えてたんだ……私はクラナのお母さんになりたい、ううん、書類上ではそうで、私自身、クラナの事はきっと……絶対、ヴィヴィオと同じくらい大切な子だと思ってる、でも……じゃあ……」
クラナに取っての高町なのはは、一体この四年間、どんな存在だったのか……もしかしたら……
──自分は、母親を語って、クラナに望まぬ生活を一方的に強いていただけなのではないか……?──
「フェイトちゃん……私、本当にクラナの傍にいていいのかな……?」
「…………」
分からない。と、答えるのは簡単だった。なのは自身
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