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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十三話 破壊の宿業  [壱]
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うに声を上げた。クラナもまた、少しだけ目を見開いて驚きをあらわにする。普段使わないような魔力量を一気に使って意識が飛び、そのショックで前後の記憶が飛ぶなら分かる。だがデバイスであるアルのログに何も残って居ないと言うのはどう言う訳か。

[実はあの瞬間、突然私の中の魔力量が0になりまして、内臓魔力を使いきってしまったせいで、機能を保てず、記録機能がストップしてしまいまして……申し訳ありません]
『い、いや其れは良いけど……でも、どう言う事?』
「アルの内臓魔力がゼロに……?」
デバイスであるアルは元々、魔力を動力源として機能している。その動力源は本来マスターであるクラナから常に供給されている筈なので、クラナが近くに居た状況で彼女の魔力が切れると言うのは……

「それくらい全部、魔力を回してた、ちゅうことかな?アルを使わないで防御魔法を使う為に」
「…………」
はやての言葉に、なのはは考え込むように首を傾げた。反射的な行動とは言え、セットアップをしている状況でわざわざデバイスを介さずに魔法を発動しようとしたりする例は珍しい。というかその場合、デバイスの方が反応して自動で防御魔法を使う方が寧ろ自然だ。
第一……

「……覚えて、無いです……」
「うーん……もしかしたら、魔法を使った気絶のショックで記憶が飛んでたりするんかな……?」
「だとしたら、後でちゃんと検査してもらわないとね」
首を捻るはやてに、なのはは少しばかり真剣な面持ちでそう言って頷いた。そんな二人の様子を見ながら、クラナは小さく頭を掻く。自分では特に自覚も無いが、まぁ記憶喪失など自覚しろと言う方が無理な話だ。ヴィヴィオも自分の記憶が無いのを長い間なぁなぁでなんだかんだやれていた訳で(彼女にするとそんな単純な話ではないのだが)まぁこうして無事なのだからその内思いだすのを待てばよい。

「それじゃ、ウチはそろそろ戻るわ、お大事にクラナ、なのはちゃんも、また連絡するよ〜」
「うん、またねはやてちゃん」
「……ども」
微笑みながら上着を持って立ち上がり立ちさるはやてを、なのはは小さく手を振って見送る。軽く手を振り返して扉を開けようとコンパネに手を伸ばしたはやての目の前で、不意に扉がすっと開いた。

「あれ」
「あ、申し訳ありません」
「あ、うぅん、えぇよ〜丁度出るとこやったから。それじゃなのはちゃん」
「うん」
互いに頭を下げながら、はやてとすれ違うように入ってきた来訪者は、クラナにとっても見慣れた人物だった。

「(ジークさん……!ヴィクトーリアさんまで……)」
「あ、さっきの」
「先程は、ありがとうございました……こんにちは、クラナさん。目が覚めたんですのね、良かった……」
「……!……」
入ってきた二人を、なのはが小さく笑って出迎える。ヴィ
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