マブラヴ
1050話
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が付いた神楽坂が大きく叫ぶ。
「ああああーーーーっ! あんた、あの時の着ぐるみ女! 何でここにいるのよ!」
そう叫びつつ、詠春に抱きついている近衛を背後に庇う。
この辺の動きはそれなりに素早いものだ。
同時に、こんな街中でアーティファクトを取り出したりしない辺り、神楽坂も成長してるんだなとしみじみ感じてしまう。
そんな思いを抱きながら、神楽坂の後頭部へと軽く手刀を入れる。
目の前の女……天ヶ崎千草だったか? その女に意識を集中していた為か、あっさりと手刀が神楽坂の後頭部へと命中した。
「痛っ! ちょっ、アクセル! いきなり何すんのよ! あんたも知ってるでしょ! あの着ぐるみ女は……」
「いいから落ち着け。詠春と一緒に来たんだ。それを考えれば、もう脅威ではないってのは分かるだろ」
チラリ、と娘と戯れている詠春へと視線を向けて告げると、それに気が付いたのだろう。詠春は抱きついていた近衛を地上に降ろしてから口を開く。
「ええ。彼女……天ヶ崎千草は現在私付きの者として働いて貰っています。天ヶ崎」
「以前は迷惑を掛けてしまい、申し訳ありませんでした。今は心を入れ替えて関西呪術協会の為に働いてるさかい、よろしゅう頼みます」
深々と一礼。
いや、その服装でそういう事をすると、色々見えてはいけないものが見えそうになるんだが。
現に周囲を通りかかった男のうちの何人かが、天ヶ崎の胸元へと視線が吸い寄せられているし。
それを見た、恋人と思しき相手が抓ったり足を踏みつけたりしている様子も見える。
俺はそれを見ない振りをして――あやかと円の視線がこちらに向けられていたのもあるが――詠春へと問い掛ける。
「信用してもいいんだな?」
「ええ。まぁ、彼女がこうなったのもシャドウミラーという存在のおかげというのもあるんですけどね」
「……俺達が?」
「はい。このまま麻帆良だけがシャドウミラーと取引をしていては関西呪術協会は置いていかれる。一応転移札で細々と取引はしていましたが、それでもやはり時間が経つにつれて差が開いていくのはしょうがないですからね。それならこちらから積極的に……といったところです」
ふむ、なるほど。まぁ、あの修学旅行が終わった後に聞いた話だと、天ヶ崎は魔法使いに色々と恨みがあったのは事実らしいが、同時に関西呪術協会が麻帆良の下につく事になるんじゃないかという不安もあったって話だし、おかしくはないのか?
「まぁ、何かあった時にそっちで責任を取れるんなら、俺としては何も言わないが……」
「ちょっ、いいのアクセル!?」
俺が天ヶ崎を認める発言をしたのが余程意外だったのだろう。神楽坂が信じられないといった視線を向けてくる。
「別にシャドウミラーは関西呪術協会の上位
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