マブラヴ
1050話
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あんたの今の様子を見て誰が仕事だなんて判断するのよ。どこからどう見てもバカップル以外のなにものでもないわよ! 大体、それなら釘宮は何でここにいるの?」
「え? 私? 私はあやかの護衛も兼ねてよ」
「……護衛も何も、大魔王のアクセルが来てる時点で誰があんた達に危害を加えられるっていうのよ……」
もう疲れた。そんな風に言いたげな神楽坂だったが、円は得意気な笑みを浮かべて口を開く。
「確かにアクセル君に何かをしようと思う者は少ないでしょうけど、関西呪術協会の方で暴走しかねないでしょ? 事実、私達が修学旅行に来た中学の時はあんな大騒動になったんだから」
「確かになー。あの時は色々と凄かったわ。でも、おかげでせっちゃんとまた仲良うなれたんやから、総合的にはお得やったな」
「このちゃん、お得って……」
近衛と桜咲の会話に、思わず苦笑する。
まぁ、俺としてもあの修学旅行は決して悪いものじゃなかった。
あの修学旅行がなければ俺は鬼神化というスキルを入手出来ず、延いては悪魔を吸収しての異形化、それが影響していると思われる混沌精霊といった風にはならなかった……いや、なれなかったのだろうから。
そう考えると、あの修学旅行は今の俺を作った大きな理由の一つと言ってもいいだろう。
「はははは。これは手厳しい。ですが、今回は襲われるような事はありませんよ。その為に私が出てきたのですから」
そんな声と共に現れる一人の男。その人物が誰なのかというのは、すぐに分かった。見覚えのある人物だったというのもあるが、以前よりも強さを増しているのを感じられたからだ。
いや、恐らくこれがこの人物の本当の力なのだろう。俺達が会った、このネギま世界で考えれば4年前の時は剣士であるこの人物は長としての仕事でそれどころではなかった為に衰えていたのだから。
「近衛詠春。こうして会うのは随分と久しぶりになるな」
そう、姿を現した人物……関西呪術協会の長でもある近衛詠春へと声を掛ける。
「ええ、お久しぶりです。アクセル代表も以前に比べると……随分と大きくなりましたね」
「あの時は元々何らかの理由で幼児化してただけだしな。今のこの姿が本来の俺の姿だよ」
「それはそれは……しかも両手に花とは羨ましい」
俺の両腕に抱きついているあやかと円を見て、微笑ましそうにそう告げる。
そんな視線を向けられたあやかは、さすがに相手の組織で最も偉い人物を前に俺の腕に抱きついてはいられなくなったのか、そっと離れて優雅に頭を下げる。
「初めましてですわ。シャドウミラー政治班の雪広あやかと申します。今回こちらに訪れた理由は既にお知らせしていると思いますが……」
「ええ、聞いています。私共と致しましても、今回のお話は渡りに船といいましょうか。前向
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