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黒魔術師松本沙耶香 妖女篇
26部分:第二十六章
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わせるしどんな場所にも入り込めるから」
「まさに吸血鬼ですね」
 それこそが吸血鬼の力だと知っている速水は述べた。
「それこそが」
「そうね。そして私はその力今貴方のカード達をかわしてみせたわ」
「確かに」
「そして今度は」
 依子のその口元の妖しい笑みが深まった。そうしてであった。
「私の番ね」
「それじゃあ」
「何をされるおつもりですか?」
「氷と霧は見せてあげたわ」
 その二つは、というのである。

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