そして俺たちは頂上を目指す
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さぁ。もう何年も会ってないからね。第一、私とあいつはそんなに親しいわけでもないし」
ポーリュシカさんはそう言う。エドラスでは色々と逆だったけど、グランディーネとヴァッサボーネが仲が悪いのか。俺らの知ってる2人はいつも一緒にいるくらい仲良しだったのに。
「それと、私は天竜と、あいつは水竜と話したことがあるよ」
「「え!?」」
ポーリュシカさんがグランディーネと話したことがある!?
「会ったわけじゃない。魔法かなんかで、私たちの心に語りかけてきたんだよ」
だから直接には関わりがなく、居場所もわからないか・・・でも話したことがあるなんて、どんな話をしたのかな?
「あんたら、強くなりたいって言ってたね?そのウェンディって子とシリルって子なら、なんとかなるかもしれないよ」
ポーリュシカさんはそう言って2冊の冊子のようなものを俺とウェンディに差し出す。
「こっちは天竜には言われた通りに書き上げた魔法書、これはヴァッサボーネが水竜に言われた通りに書いたものらしいよ」
ウェンディと俺はその魔法書をポーリュシカさんからもらう。
「2つの天空魔法、“ミルキーウェイ”“照破・天空穿”あんたに教えそびれた滅竜奥義だそうだ」
「グランディーネが私に・・・」
ウェンディは渡された冊子を見てそう呟く。
「水竜のは後半部分はあんたに教えた滅竜奥義に少しアレンジを加えたものらしい。ただ、前半部分は意味がないものらしいよ」
「意味がない?」
俺はどういうことかわからずにポーリュシカさんに問いかける。
「水竜自らが隠した水の滅竜魔法の魔水晶の使い方を記しているらしい。だけど、ヴァッサボーネはその魔水晶を若い男に騙されて盗まれてしまったらしい。その責任を感じてか私にこの冊子を預けてどこかに雲隠れしてしまったよ」
間違いない。その男カミューニさんだわ。
「それなら心配ないです。その若い男の人からその魔水晶いただいたので」
俺は自分の目を指さし、軽く光らせてみせる。それを見たボーリュシカさんは少し安心したような顔をしていた。
「それはよかったね。その魔法はかなりの高難度だ。無理して体を壊すんじゃないよ」
ポーリュシカさんはそう言い残してその場を立ち去る。俺とウェンディはそのあとを追う。
「ありがとうございます!!ポーリュシカさん!!」
「絶対覚えてみせますから!!」
「「グランディーネ!!」」
俺とウェンディは頭を下げてそう言う。エドラスのとはいえ、会いたかったグランディーネに会えたんだ。俺とウェンディは嬉しくて、笑顔でそう叫んでいた。
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