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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第四十一話 勝負が続いてその十一

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「近寄らないわ、けれど」
「いい先生になら」
「教わりたいし。それに」
「それに?」
「そうした先生に出会えたら」
「強くなるんだね」
「あの娘みたいにね」
 その一年生の娘みたいにというのだ。
「なれるのよ」
「そうなんだね」
「あの娘今はね」
 それこそというのだ。
「鬼みたいに強い筈だから」
「だから準決勝まで勝ってきたんだね」
「一年生でもね」
「この場合学年関係ないんだね」
「一年生でも強い娘は強いのよ」
 このことは否定出来ないというのだ。
「だから日菜子先輩また辛い戦いになるわ」
「それは避けられないんだね」
「一回戦からそうだけれど」
「今回もなんだね」
「相当に厳しいことはね」
「間違いないんだね」
「ええ、これが全国大会なのよね」
 池田さんは苦い顔にもなった。
「結局は」
「強い相手ばかりで」
「楽には勝てないのよ」
 それこそ一回戦からというのだ。
「漫画みたいに圧勝とかはね」
「まずないよね」
「そんなのそれこそ化けものみたいに強くないと」
 まさに漫画の主人公か強敵みたいにだ。
「ないことよ」
「バスケでもそうだね、そういえば」
「そんな鬼みたいに強いチームとかないでしょ」
「大抵は実力伯仲だよ」
 大会もある程度いけばだ、全国大会はともかくとして。
「バスケでもね」
「そんなアメリカのプロのオールスターみたいなのは」
「ああ、ドリームチーム」
「ああいうのでないと駄目でしょ」
「全国大会で圧勝はね」
「そうはないよ、大体アメリカのあれは」
 オリンピックでも出て来るドリームチームはだ、あれは本当に凄い。
「ないから」
「強過ぎて」
「そもそもアメリカはレベルが違うよ」
 バスケでもだ、他のスポーツでもホッケーやアメフトでもそうだけれどだ。やっぱりあの国はバスケの本場だ。
「身長二メートルの人が空飛ぶから」
「ああ、プロの」
「あれはないよね」
「ええ、ちょっと以上にね」
「ただ背が高いだけじゃなくて」
 それにだった、あの人達は。
「バネが凄いんだ」
「あとフットワークも」
「そうなんだ、もう何もかもが違うから」
「アメリカのバスケの選手はね」
「もう同じ人間とは思えないよ」
「大人と子供?」
 信じられないという顔でだ、池田さんは言った。
「それ位の違い?」
「あるね、実際に」
「やっぱりそうなのね」
「もっとあるかもね」
「アメリカのバスケと比べたら」
「あの人達は常識外れだからね」
 本当にそう思う、あの人達については。
「また別格だよ」
「バスケもそうなのね」
「空手もそうだよね」
「ええ、やっぱり強い人はね」
 それこそとだ、池田さんは話してくれた。
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