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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-32
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ようだった。
と、ここで雪子は二人を神社の中に招く。暑い日差しの中、いつまでも外にいさせるのは悪いと思ったのかもしれない。
境内を歩いて奥に案内される。どうやら箒も帰ってきているみたいだが、束は顔を合わせたくなかった。つい先ほど、両親からの伝言で相当なショックを受けているところに、おそらく箒は、畳み掛けるように罵声を浴びせかけるのだろう。彼女は、元々姉である束のことが苦手であるうえに、両親のお気に入りでもあったため、一家離散の原因を作った姉のことを心のどこかで許せずにいるのだ。
そうなってしまえば、家族全員から否定されたことになってしまう。それだけのことをしたという自覚はあるのだが、さすがに今はまだ、妹のことも精神的な支えにしておきたい。
そうでないと、とうとう本格的に蓮に依存してしまいそうだ。まだ自分のことは自分で考えてやっていきたい。
そんな束の心情を読み取ったのか、雪子は箒がいることを告げるが、なるべく合わない様に別室に通してくれた。
箒は今夜の祭りで神楽舞を舞うらしいが、束は誘いを断る。自分も舞えなくはないが、どうしても箒と比べると見劣りする。それに彼女と顔を合わせたくない。雪子は自分のミスを悟ったのか、気まずい顔をして笑っていた。
◯
夏祭り。二人の装いはほとんど変わらない。蓮は、ジーパンに半袖の白Tシャツ。束は白のひざ下まであるワンピースで薄手の緑色のカーディガンは脱いで。腰についた白い大きなリボンで、つばの広い麦わら帽子は粒子化してしまった。
雪子から浴衣に袖を通すことを提案されていたが、夏祭りが終わったらすぐに学園に戻らないといけないため、遠慮した。
周りにはタコ焼き、フランクフルト、焼きそば。射的にくじ引き、お面、綿あめ。色んな屋台が並んでいる。束の手には綿あめが握られていて、心持嬉しそうに蓮の少し前を歩いている。
いつの間にか髪型が変わっていて、ツーサイドアップテール……要するにツインテールにしていた。白いワンピースと薄紫色の長い髪が合わさってどことなく神秘的な雰囲気を出していた。
「おい、見ろよ」
「なんだ……うおっ、やば、あの人めっちゃレベルたっけえ!!」
「…………痛っ、何すんだよ」
「別にっ、なんでもないっ」
束は浴衣を着ていないためか周りから浮いて目立ち、その上容姿で目立っていた。しかし、それを気にする彼女ではない。ISの発明者をばれないものかと不思議に思わなくもないが、思い出してみると、発明者としての彼女は、アリスのような服装に機械的なウサミミをつけているため、そっちの方がインパクトが強いのかもしれない。
束も目立っているが、蓮も表だって騒がれていないが、かなり見られていた。
蓮は視線を感じて周囲を見渡すが、
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