九校戦編〈下〉
九校戦九日目(7)×無頭竜幹部&ジェネレーター捕獲からのガサ入れ
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電話口からだった。
『俺がやらせるとでも思ったのか?』
十四号と十六号の身体にノイズが走ると、二人は転移先である機能停止された仲間と共に機能停止させられて捕獲された。
『ポンコツ道具に命令するのではなく、テメエらでやってみたらどうなんだ?』
そう言われては怒る気力もなく、肉眼では人がいると見分ける事が出来ない超狙撃ポイントにいるからだ。幸い肉眼で確認出来るのは、一真以外だとISを装着した者だろうな。視認や認識出来ない相手に魔法を届かせる程の技量を、この場の誰も持ち合わせていない。
一人が有線電話に飛びつき、別の男は携帯端末で必死に無線通話を繋ごうとしている。有線は断線させたシグナルが返ってくるのみとなり、情報端末の音声通信ユニットからは最初の受話器からの声だけしか聞こえない。
『そんな事をしても無駄だ。今その部屋から通信出来る相手は、この俺だけだ』
「バカな、無線通話まで・・・・一体どうやって・・・・」
『有線は既に切ったし、無線については電波を収束したのさ。ま、それを聞いたからと言っても貴様らが知る必要が無い事だな』
幹部らは意味を理解する知識があるだが、知識は絶望感を高めるとしか役割を果たさなかった。周辺にいる名は知らない幹部らを消失させたと思わせて、転移されながら電撃を浴びてから幸典達が待つ車両内に転送された。まだ気絶してない者には、幸典お得意の薬が入った注射で一発で寝かせた。
「もう一人来るぞ」
「う・・・・ここは?」
「ここは地獄の入り口だが、眠ってもらう」
そうして注射をどこでもいいので刺してから、即効性ので眠らせたのだった。
『ではそろそろ本番といこうか』
最後の審判かのような言い方で、片目を押さえた男と一人が出入口へ突進したり無線通信をしようとした男を一斉に転移魔法で地獄の入り口へと向かわせた。無頭竜東日本総支部の幹部である残された三人は、自分達の命が死神の手に握られている事を悟った。否、悟らずにはいなれなかった。
「待て・・・・待ってくれ!」
無頭竜東日本総支部の地位にある男が、受話器を奪い取って叫んだ。
『一体何を待てと言うのだ?』
思わず叫んだ言葉だったが、見逃してくれる相手ではないと察していた。人間をデータのように消し去るやり方は、情けがある人間がやる事ではなかった。
「わ、我々はこれ以上、九校戦に手出しをするつもりは無い」
『お前は何を言っているんだ?九校戦は明日で終わりだ』
「九校戦だけではない!我々は明朝にもこの国を出て行く!二度とこの国に戻って来ない!」
『お前みたいな者がそんな口頭約束をする権限何て無いと思うぞ?ダグラス=黄?』
名前を知られていた事に心臓が止まったかのよう
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