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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#24 六神将・鮮血のアッシュ
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とだからっ!がんばっt「うおおおお!!」っ!!!」

 そんな時だ。突然の怒号が響き渡ったのだ。
 アルは、驚いて振り返ってみると。ルークが戦っていたのが見えた。

「そんな……。ティアさんの譜歌で眠っていたはずなのに!!」


 アルは思わず拳に力が入った。普段のルークなら、大丈夫かもしれない。ライガ・クイーン相手にあれだけの戦いを見せたルークだからだ。だけど、今の精神状態では危ないのは事実だ。

 そして、倒れている兵士を再び見た。

(………まだ、予断を許されない状態、このまま、治癒をやめたら……危ない。この人を見捨てるなんて、何てできるわけが……。)

 今の状況に歯軋りをしていた、その時だ。


「おぬしは…… アル、……だな? オレに、構うな………、少年のところへ………行け!」

 
 そんな時だ。……この兵士から置いていけと言われたのだ。

「なっっ! 何を馬鹿を事をっ!  今のこんな状態で、そんな事したらっ。 それに、たったあれだけの時間の治癒術で回復なんて、殆どしない! 今やめてしまうと、死んでしまうぞ!」

 そう言うと、その兵士は 手を必死に伸ばし、アルの腕を掴んだ。どこに……、こんな力があったのだろうか……?

「あの……、少年は……… 任務を遂行する上での、最も重要な人物だ……。 失うわけには……、いかない! 俺は兵士だ…… 任務の遂行が第一……、 そして覚悟なら既に出来ている。 ……オレの、事を、想ってくれるの、なら、……行ってくれ、……後生だ。頼む」

 掴まれている腕から痛いほど感じてくる。倒れて、不甲斐無い自分に構わず行ってくれと。そしてそれを無視すればそれこそこの兵士の覚悟に対する侮辱なのだろうと。



 そんな懇願を受けた。ならば、最早 アルが取れる行動は1つしかなかった。




「………ッ! 直ぐに、直ぐに戻ってくるから。お願い! 頼むからそれまで持ちこたえてくれ!!」

 アルは、祈るようにそう言った。

「……ああ、それくらい、してみせる、さ。……行ってくれ」

 仮面をかぶっていて判らなかったが、それでも、その仮面の中の表情は笑っているように見えた。そしてアルはルークの元へと急いだ。







 ルークは、ティアの譜歌が及んでいないのだろうか、兵士の急襲を受けていた。ルークは先ほどの、人を刺した光景がルークの中で何度もフラッシュバックし、いつもの実力をまるで出しきれなかった。

「死ねェェェェエエ!!!!」

 その隙を突いて、神託の盾(オラクル)兵がルークを切り裂こうとした時だ。

「あ……、 死……?  あ!!  く……くるなァ!!!」

 ルークは、自分自身の死を感じ取った事で、漸
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