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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第38話 人の温かさ
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た。
人間を滅ぼす、とあの
御伽の国
(
フェアリーテイル
)
の男は言っていた。でも、人と言うものは、本当に温かい。中には例外も勿論いるのだろう。だけど、それでも この温もりを壊す真似は決してさせないと、ジャックはそうも強く思っていた。
『はぁ〜 美味しかったな? 燦ちゃんはどうだった?』
<とっても おいしかったです!>
旅館の料理を堪能し、そして、その後は寛いでいた。燦はずっと笑顔だ。それもまぶしい程。ただ、正座をしている所がひっかかる。
『楽な姿勢でいいんだよ?』
〈あ……、は、はい〉
燦は、はっとして 慌てて戻していた。どうやら、癖になってしまっている様だ。……行儀よくしていれば、きっと見てくれるとも思っていたんだろう。
そんな燦を見て、ジャックは、笑いながら頭をそっと撫でた。
燦は、少し驚いていたが……、直ぐに笑顔になっていた。
『でも、そういえばさ ほんとに良かったの?俺と同じ部屋でさ。』
そして、話によると燦は今年で13歳になるらしい。だから、やっぱり、子供とはいっても女の子だ。しかも、宿泊施設の部屋が同じなのは、色んな意味で抵抗があるのでは?と思い聞いたのだが。
<いえ… そこまでしてもらわなくてもいいです。凄く恥ずかしいですけど… 嫌じゃないです>
顔を赤面させながら答えた。
『……そっか、ならいいんだ』
この子は、親の愛情に飢えているんだと思った。妖力が高すぎるが故、恐れられ手が付けられなくなったんだろう。
(今は、逆に一人にするのは良くないか…)
とりあえず、落ち着いたところで陽海学園への編入の話をしようと考えた。
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