暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第1章 光をもとめて
第2話 鬼畜戦士と童顔戦士
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〜リーザス城下町〜


 ランスとシィルそしてユーリの3人。はリーザス
 助けだした彼女の方は、まだ回復したとは程遠い状態な為まずは宿屋へと目指していた。無事に身体も回復したら、親御さんの所に、と考えているのだ。それに、今は夜も深いから。

「いや、本当に助かったよ。シィルちゃんがいてくれたお陰で。オレじゃこうはいかないからな」

 シィルが、彼女の隣につき、時折ヒーリングをかけてくれるのだ。ヒーリングは基本的に傷を癒す神魔法なのだが、その暖かい治療の光は精神を落ち着かせてくれるのだ。そして男達に嬲られた場所の治療も兼ねている。

「いえ。そんな……」

 シィルは照れている様に頬を赤らめた。
 ランスと共に行動してから、他人に褒められると言った機会が激減しているから思いの他恥かしかったようだ。

「おいコラ! オレ様の奴隷に色目を使うとは良い度胸だな!? 童顔の癖に!」

 ランスはその事にも腹が立つようだ。
 流石に今の気を失っている彼女を抱くのは流石に気が引けるし、報酬を分けてくれるとは言っても、『格好よく助けられなかった』と言う事と、『先を越された』と言う事が重なっているんだろう。

「誰が童顔だ!!」

 ユーリがムキになってそう言うけれど、この手の相手には何言っても無駄だ、と直ぐに悟る。だから。

「はぁ……別にそう言ったつもりは毛頭無い。 事実、オレにはヒーリングは使えないし、ヒーラーと組む事も滅多にないから素直にそう思っただけ、だ。オレは思った事は口に出易いらしくてな。遠まわしだが、アンタに魅かれてるんだな。と思ったんだよ。シィルちゃんは優秀な魔法使いだし 慕っている様だしな」
「む? がははは それは当然だ! オレ様の器は正に世界一! そして、オレ様だからこそ、その奴隷が有能なのは当然! 何せ、オレ様が主人だからな!」

 ユーリは、ここまでの付き添いで大体のランスの扱い方を理解したようだ。基本的に女性関係での横槍・所有物(失礼だろう!!)への手出しは逆鱗に触れるようだ。
 そして、褒めると直ぐに天狗になり、機嫌も あっという間に良くなる。そして、機嫌が良くなったらさっきまでの、イライラ感も何処吹く風だ。

 だが、この時 シィルはランスのある変化も感じていた。
 褒める等の行為で機嫌がよくなるのは、基本的には女性(美人)の時だけだ。男に言われてもそっけなく返すだけなのだけれど。

「…お? 宿屋に着いた様だな」

 そして、町のやや南西に位置する場所で宿屋を見つけた。魔法も良いが、暖かいベッドで安静休息を取る事も何より良いだろう。それは3人とも了承しており、彼女をこの場所へと連れてきていたのだ。

 宿屋の中に入り、空の受付カウンターにある呼び鈴を鳴らす。す
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