第1章 光をもとめて
第2話 鬼畜戦士と童顔戦士
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ユーリは、この二回目の感じで解った。
なんて事は無い。普段酒場にいればよく見かける光景の1つだ。思いっきり酔っ払っている。
2秒前までは正気だったのに、それにジョッキもまだ一杯目。突然の豹変には驚くものがあるが……。
「ああっ……ランス様! お、お水を!」
「シィル〜〜、ヤルぞ! 今ヤルぞ!! 直ぐヤルぞ!!」
「きゃっ!!」
シィルは慌ててランスを介抱しようとするが、悪酔いに拍車がかかっているランスを止められる筈も無く、そのままシィルにもたれかかり、更には服を脱がせ始めた。
「ら、ランス様っ! こ、こんな所では…! あ、あうっ……//」
顔を赤らめながらシィルは必死に左右に首を振った。
ランスのことは好意を持っているのはよく解るが、流石にここまで人前では抵抗がかなりあるのだろう。でも、諦めている感じも出ているから、決して初めてではなさそうだ……、この程度の羞恥は。
「ふぅ……。しょうがないな……」
ユーリはため息を1つ。
ほろ酔いで、気分もよくなってきたが……、嫌がる女性を放っておくのも、酒が不味くなると言ったものだ。
「“スリープ”」
「だ〜〜〜はっはっ………は……zzz」
ユーリが手を翳したその瞬間、ランスは眠りコケ、シィルにもたれかかる状態で眠ってしまった。
「あ、あれ?? きゃっ! お、重いですっ! ら、ランスさ……あれ?」
「やれやれだ。この裏側が、旅館の氷砂糖だが……、仕方が無い」
ランスを肩に担いだユーリ。
シィルにそのまま体重をかけていた為、鎧の重さ分も含めて殆どがシィルにかかっていたようで、直ぐにユーリはランスを担いだのだ。
「シィルちゃん、そろそろ行こうか。ランスはオレが運ぶよ」
「あ、は、はいっ」
シィルは思った。
――……何度目だろうか?自分が驚くのは。
とだ。確かに、はっきり見たわけじゃないけれど、目の前で起こった現象。
あのランスを一瞬で眠らせたのは、高難易度魔法のひとつである≪スリープ≫。この魔法の習得自体は、簡単なモノだが、だが満足に効果を得られる。即ち攻撃として使える魔道士は技能Lv2はいるであろう程のものだ。
ランス自身も魔法の類は何度か受けており、酔っているとは言え常人より遥かに耐性はある筈なのに、一瞬で。
「マスター。勘定はココに」
「ああ、まいどぉ」
「また、いらしてくださいね」
払うと同時に、ここのマスターの自慢の看板娘の彼女がいい笑顔を見せてくれる。
ユーリは宣言通りに奢ってくれた。
この事に関してもシィルは再び頭を下げて感謝をしていた。
そして、ランスを旅館にまで運んだユーリ。
部屋に付属されている布団にランス
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