第1章 光をもとめて
第2話 鬼畜戦士と童顔戦士
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ると、まるでプチハニーが爆発(と言っても、実際には爆発せず音だけで、音も勿論実物ほどではない。)したかのような音が響き……、そして奥から女性が出てきた。営業スマイルばっちりで受付をしてくれる。
「お泊まり、ですか?」
着物を羽織っている和風美人と言える女性だ。勿論 顔見知りでもあるユーリは事情を説明し、休める部屋を頼んだ。
部屋は問題なく手配できたのだが。一先ずユーリも 元々宿泊しているこの旅館。自分の部屋へと向かっていった。……ランス1人だが、大丈夫だろうと判断して。
女将は早足で戻ってくると、ランスの元へ。
「ふむふむ。ああいう美人は着物を半脱ぎにさせて、恥ずかしがる所を…… という訳で、キミも中々美人だな? オレ様は、最強の冒険者、ランス様だ。どうだ? 今夜この旅館で一発ヤらんか? オレ様の素晴らしさを教えてやろうではないか!」
「ら、ランス様……」
ずいっ!っと、訳が判らない妄想の後、詰め寄るように直球どストレート。突然の事だと言うのに、やんわりと回避するのはここ、旅館 氷砂糖の女将だJAPAN風の建物にJAPAN風の成立ち、この辺りでは珍しい。それが 此処の人気ともなっている。
「ランス様、ですね。こちらの女将をしております、堀川奈美と申します」
「奈美さんか、良い名だな。オレ様のことも堅苦しく呼ばなくていいぞ」
「はい。では ランスさん、で。これに記入をお願いしますね、ランスさん。そちらは、奥様、でしょうか」
「あ……、え、えへへ……」
シィルは、奈美に奥様と呼ばれて嬉しいのか、頬を緩めていた。それを訊いたランスは、シィルにゲンコツを落とす。
奈美は、着物の袂から宿帳を取り出した。そして、一晩の金額を伝える。一泊 示して10GOLDだ。
「よし、シィル。さっさと払え」
「ひんひん……、判りました。ランス様」
シィルがせっせと宿代を払った。そんな様子をちょっと驚きながら見ていた奈美だが、シィルの表情を見て、察した様だ。軽く笑いながらため息を吐き。
「では、こちらに記入をお願いします。ランスさん、でよろしいですので、お願いします」
「サインか、よしよし。さらさらーっと」
そのサインを見た奈美は、一礼をすると。
「どうぞ、ごゆっくり……。何かご用がございましたら、お気軽にお呼び下さいね」
そして、奈美は丁寧な仕草で、気品溢れる優雅さをまるでみせている、と思える様に部屋を後にした。
一方、その頃のユーリはと言うと。
「ん。……まぁ 大体の事件の全容は把握した。 パリス学園はそれなりの規模の学園だ。信頼も厚い。……なのに、ここ最近では 頻発しているな、行方不明者が。……黙殺しているとしか思えない。そして……」
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