マブラヴ
1049話
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告げると、神楽坂は頷く。
「じゃ、決まりね。詳しい日程に関しては、決まったらアクセルに知らせるから」
「分かった。まぁ、真夏の京都旅行ってのもいいもんだろ」
京都は盆地で、夏の暑さは日本でも屈指のものがあるんだが、混沌精霊の俺の場合、その気になれば暑さとかは無視出来るし。
「あら、アクセル。また恋人を増やすの? 相変わらずそっち方面は精力的ね」
そんな風な声が聞こえ、視線を向ければそこにいたのは夕呼。
手に持っている皿には色々と肉が乗っている。
さすがに夜ともなれば、この海への旅行で見慣れた紐の如き水着ではない。
夕呼の豊満な身体をこれでもかとばかりに見せつけていた水着の代わりに、今は半袖のワンピースを身につけており、その上から夕呼らしい白衣を身に纏っていた。
「ちょっ、な、なんですかいきなり!」
夕呼に対して叫ぶ神楽坂だが、その頬は薄らと赤く染まっている。
からかい甲斐のある奴、と認識されたのあろう。夕呼はネズミをいたぶる猫の如き笑みを浮かべて口を開く。
「あら? 何かおかしい事を言ったかしら? 貴方がアクセルと一緒に不倫旅行で京都に行くんでしょ? この時期なんだし、熱帯夜の京都で熱い夜を過ごす、と。そういう風に思ってたんだけど、何か間違ってた?」
「大間違いです! な、な、何だって私がアクセルと不倫旅行に行かなきゃいけないんですか! 大体私は年上の人が好みなんです!」
「アクセルと貴方の年齢を考えると、十分に年上だと思うけど?」
「それはそうですけど……大体アクセルは外見の年齢を自由に変更出来るんですから、そんなの当てになりませんよ。それに私が言っている年上ってのは、もっと年上! それこそシャドウミラーで言えばムラタさんみたいな人です!」
「……む?」
噂をすれば何とやら。串焼きにした肉に齧り付いていたムラタが、丁度その場を通りかかる。
そうして、俺と夕呼、神楽坂へと順々に視線を向け……やがて一頃。
「悪いが、今の俺は女にうつつを抜かしている暇はないんだ。悪いが他を当たってくれ」
それだけを告げ、去って行く。
「……別に告白した訳でもないのに、フラれた……」
そして残ったのは、告白する以前にフラれるという結果だけが残った神楽坂のみ。
にしても、女にうつつを抜かしている暇はない、か。ロゥリィの件が多少なりとも絡んでいると思うのは、俺の考えすぎか?
「あらあら、攻撃する前に撃墜された……って感じかしら」
「夕呼、お前な……」
若干面白そうな表情を浮かべている夕呼に、思わず突っ込みを入れてしまった俺は決して悪くはないだろう。
そもそも、夕呼が神楽坂に絡んでなければこういう風にはならなかったんだから。
「それにしても、京
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