暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1049話
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んじゃなかったのか? というか、お前の場合は血筋を考えれば何とでもなりそうな気が……」

 こう見えて、神楽坂はウェスペルタティア王家の血を引く者だ。当然そっち関係でどうにかすれば……

「嫌よ。残念だけど、私は私。ウェスペルタティアとは関係のないままでやっていきたいの」
「……まぁ、神楽坂がそう考えてるのならそれはそれでしょうがないが……となると、残りはもっと時給の高いバイトとか?」

 具体的には夜のバイトだ。
 別に18禁的なバイトではなく、キャバクラとかそっち関係。いわゆる、お酒の相手をするって奴だな。
 俺自身は酒を飲まないからよく知らないが、それでもあの手のバイトがとんでもなく高額だというのは分かっている。
 ……接待とか打ち合わせとか、はたまた俺達が今やっているような打ち上げとかで使う為にホワイトスターにはその手の店もあったと思う――俺自身はアルコールという時点で行った事がないが――し、神楽坂の容姿なら十分に美人と呼ばれるべきレベルなんだから、相当に指名されるだろう。
 まぁ、あの手の仕事はホステスの方にも高い知能を求められるって話だから、そっち方面は色々と不味いのは事実だろうが。
 そんな風に考えていると、神楽坂が俺の方をジト目で眺めてくる。

「あのね、アクセル。時給が高いバイトっていかがわしいバイトじゃないでしょうね?」
「神楽坂が思っている程にいかがわしいバイトじゃないと思う」
「……本当に? アクセルの普段の生活の事を思えば、とてもじゃないけどそうは思えないんだけど。私とアクセルじゃ、その辺の基準が大きく違うし」

 呟き、トマトのベーコン巻きを口へと運ぶ神楽坂。
 予想外に美味かったのか、驚きに目を開く。
 この辺は四葉の賄い飯を毎日食っていても新鮮な驚きを味わう事が出来るんだろうな。

「ふぅ、これ美味しいわね。こっちのウズラの卵も燻製にしてあってハムと良く合うし。……って、そうじゃないわ。私が元々アクセルに話し掛けたのは、京都行きの件が話したかったからなの」
「京都行き? 旅行にでも行くのか? まぁ、この海の旅行程に全員集合って訳にはいかないだろうが……ああ、でもマブラヴ世界の崇継や恭子辺りならネギま世界の京都に興味が……」
「じゃなくて!」

 最後まで言わせて貰えずに言葉を遮られる。
 そうして俺の方を見ている神楽坂の視線は、どこが咎めるような色。

「あのねぇ……前にこのかが夏休みになったら京都に帰るって言ってたでしょ。それに付いてきて貰いたいのよ」
「……俺が、か?」

 神楽坂の言葉に、首を傾げる。
 いや、その意味は分かる。以前に聞いた話だと、このままだと近衛は麻帆良で魔法使いになるか、関西呪術協会で陰陽師になるしかない。そして今の近衛は魔法使いである
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