九校戦編〈下〉
九校戦九日目(6)×祝賀パーティーと烈&玄信のフリートーク
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人であった。
「はい。お兄様はとある目的の為にお出かけになりました。詳細につきましては、守秘義務で言えないのですので申し訳ありません」
「別に深雪さんが謝る必要性はないけど、とある目的かぁ。・・・・おや?エリカ君じゃないか」
「啓先輩、明日の調整は終わってるの?」
「いや、ちょっと一休み・・・・って言うか、花音が引っ張って来られたんだけど」
深雪が一真の代わりに謝ってきたが、それは必要ないと言ってから隣を見るとエリカに気付いた五十里だった。軽くからかうように問われて、五十里が苦笑いを浮かべている。隣で花音が少しムッとした表情になっているのは、単に今の物言いが気に入らないからではなく因縁がありそうだ。
「エリカは五十里先輩の事を存じ上げているの?」
「家同士の付き合いでね」
しかしエリカは花音のむくれ顔に気付かず、と言うか注意を払わずに深雪の方へ身体ごと顔を向けていた。
「千葉家は五十里家に、とてもお世話になってるの」
「そんな事ないよ」
「イエイエ、客観的な事実ですよ」
慌てて首を振った五十里の言葉を、エリカはおどけた口調で更に打ち消した。
「あたしのデバイスも啓先輩のトコにお願いして作ってもらったものだし。てかコレ、啓先輩が作ってくれたんじゃなかったっけ?」
そう言って特殊伸縮警棒形態のデバイスをエリカは、どこからか手品のようにして取り出した。
「うん、まあ・・・・『刻印』の部分はそうだけど」
「刻印術式をご自分で組まれたんですか?凄いんですね・・・・」
「啓は天才だもの」
素直に感心した美月に、花音は不機嫌だった事も忘れて胸を張り、五十里先輩はますます照れくさそうにもう一度『そんな事はないよ』と呟いたのだった。祝賀パーティーの主役とも言える事と不在理由が話題となっていた頃、俺はホテルから基地の士官が使っている駐車場に来ていた。そこにいたのは、響子が乗る車とスナイプ・ゼロが大型輸送車へとトランスフォームしていた。
そこには国防陸軍第一○一旅団独立魔装大隊の構成員が出揃っていたが、山中幸典少佐、真田繁留大尉、柳連大尉、藤林響子少尉と隊長である風間玄信少佐抜き状態となっていた。あとは見た事ある者らであったが、国際警察に公安の者達で溢れ返っていた。
大地と海斗は国際警察側であり、ミーガンとステラは公安側である。それと万が一、無頭竜のメンバーが暴れる事があればスタンガンや注射すると数秒で眠らせる事が出来る山中幸典軍医少佐がいる事自体がちょっとしたサプライズとなっていた。
「おいおい。響子と繁留と連は俺が呼び出したが、なぜここに幸典がいるんだ?それと大地に海斗とミーガンとステラは久し振りだな」
「一応私もいた方がいいかと思いまして、風間
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