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ドリトル先生と森の狼達
第七幕その二

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「それこそね」
「絶滅していたと思っていたらいたんだから」
「これは発表すべきじゃない?」
「是非ね」
「いや、それでニホンオオカミ君達を観たい人達が沢山出て来て」
 先生はオシツオサレツに複雑な表情で答えました。
「それでここに人が大勢来たら」
「ああ、自然がね」
「汚されるかも知れないっていうんだね」
「そうだよ、ここはとてもいい自然が残っているけれど」
 ポリネシアとトートーにもです、先生は答えました。
「それが人が沢山来たらね」
「汚れるかも知れない」
「先生はそのことを心配しているんだね」
「自然がどうなるか」
「そのことを」
「そう、マナーの悪い人もいるからね」
 どうしてもというのです。
「意識していなくても荒らしてしまうこともあるし」
「じゃあこうして僕達が森の中に入ることも」
「そのこともなんだね」
 ジップとチーチーが言うことはといいますと。
「自然を汚してしまう」
「そうなんだね」
「そう、だから出来るだけゴミの処理とかをしてそもそもゴミを出さない様に注意しているんだよ」
 先生は動物の皆のお友達だからです、こうした自然を大切にすることも誰よりも真剣に考えているのです。
 それで、なのです。今もニホンオオカミさん達のことを心配しているのです。
「若しここが荒らされたら」
「困るね」
「確かにね」
「そのことが心配だよね」
 ダブダブとガブガブ、ホワイティは先生のお言葉に頷きました、
「それじゃあね」
「先生は今迷ってるんだね」
「そうなんだね」
「そうなんだ、絶滅していたと思っていた動物が生き残っていた」
 このことについても言及するのでした。
「こんな嬉しいことがないことは事実だよ」
「ううん、じゃあね」
「どうすべきか」
「そのことだね」
「どうしたらいいのかな」
 先生は真剣に考えるのでした。
「ここは」
「難しいね」
「うん、このことはね」
「どうしたらいいのか」
「絶滅種が生存していた、そのことはね」
 本当にと言うのでした、先生は。今度は老馬とチープサイドの家族に対してあらためてお話するのでした。
「公にすることは義務、けれど」
「それをしたらね」
「この自然が荒らされるかも知れない」
「そのことが問題なんだね」
「うん、それに狼君達にとっても」
 彼等にもお話するのでした。
「悪いことになりかねないし」
「ここでも悪い人がいて、だね」
「何をするかですね」
 王子とトミーも言います。
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