A's編
第三十三話 後(1)
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の姿をどこかで見たことがあると思っていたら、闇の書の中で見た夢の中、そして、闇の書の事件の最中で助けてもらった人たちだった。もっとも、助けてもらった人たちに関しては、はやてちゃんがそう呼んだだけで、彼女たちは否定していたが。
「あれ、でも、弔いの酒ということは―――」
彼女たちは亡くなった? でも、今回の事件に彼女たちは、一切姿を見せていない。ならば、いつ亡くなったというのだろうか。
「………ああ、そうだ。彼らはもういない」
「それは―――お悔やみ申し上げます」
その事実を口に出すのがつらい、というような表情をするリィンフォースさん。間抜けなことに気の利いた言葉が出てこない僕はありきたりなことしか口にすることができなかった。僕が彼女たちのこと知らないということもあるだろう。とても、感情をこめられたものではなく、挨拶のような礼儀的なものになってしまった。
僕の儀礼的な言葉を聞いたリィンフォースは驚いたように目を見開いていた。
「………? どうかしましたか?」
「あ、いや、少年は主と同じぐらいの年齢だろう? そんな言葉を使うのか、と思ってな」
確かにはやてちゃんぐらいの年齢―――というか、僕たちの年齢でお悔やみの言葉を簡単に口にできる人はいないかもしれない。もっとも、僕は体躯と年齢が一致していない特殊すぎる例だから、例外と思ってほしいものだ。
「ところで、あの………彼らはいつ?」
「………少年が主たちと出会う前だな」
「そう、ですか」
彼らのそっくりさんと出会ったとき、はやてちゃんがひどく動揺していたことを思いだした。それは、故人に対する態度ではなく、会いたかった人に出会った時のような動揺だった様に思える。それなら、はやてちゃんは彼らが亡くなったことを知らなかったはずだ。つまり、彼らは主であるはやてちゃんの知らなくところで亡くなったということだろう。
「あの―――それをはやてちゃんは」
「ご存じだ。私とユニゾンした時に知ってしまったはずだ」
どこか苦渋に満ちた声色でリィンフォースさんは告げる。視線を向けたリィンフォースさんの写真には笑顔で写っている写真。その写真を見るだけで彼らの仲の良さがうかがえる。それだけの親しかった人たちを亡くしてしまったはやてちゃんの心情を思うと胸が痛む。
「―――むかし」
「え?」
僕が暗い顔で黙っていることに気を利かせてくれたのだろうか、リィンフォースさんが唐突に話し始めた。まだ残っているお酒を傾け、写真を見ながら、うっすらと笑みを浮かべながら、彼女は話を続ける。
「むかし、まだ私が壊れる前の話だ。私は―――私たちは主と一緒に世界を巡っていた。私は魔法を収集する魔導書として、彼らは主と私を守る守護騎士と
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