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ダンボール戦記ZERO
第三話 狙われたイプシロン
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構アナログ派でね」
 無数のコードを一本一本ナイフで切断する。
 迷いを感じさせない手付きで正確に精密に丁重に爆弾を解体するが、時間を重ねる事に指の動きは遅くなる。
「―――昔、お爺様と見たドラマを思い出す」
「・・・?」
「創太君、君はどちらを選択する?」
 ジンは身体を横に移動させ時限爆弾のコードを見せた。
 残ったコードは『青』と『赤』確かに選択だ、一本間違えれば死に直結する選択だよ。
「残り1分を切った。
 こればかりは運に掛けるしか手段がなくてね。君の意見が聞きたい」
 ―――――――マジかよ。
 一瞬、迷った末。僕は――――

「青で、」

「了解」

 パチン!
 青のコードは切られた。
 ・・・・爆発は起きないって事は、助かった!!



 元高級車は道路を走る。
 ホント、ボロボロだな。目立っちまくってるよ。
 後ろの座席数で、運転手は眠っている。
 調べた結果、催涙ガスで眠らされた様だ。
 で、現在は海道 ジンが運転している。
「ジンさん、歳っていくつですか?」
「今年で、18だ」
 外見より若いな。
 車の免許を持ってるか聞いた所、最近取得したと言っていた。
 現在の運転免許取得可能年齢は16歳。
 まぁ、妥当な歳だ。
 アシスト運転機能の付いた高機能の車なら14歳から可能と・・・と言ってもメタモ搭載型の車は数百万の値だが。
「もうすぐ到着だ、襲撃の心配を考慮すると。
 問題の解決は皆無・・・周辺の警戒は怠れないな」
 考えが、甘かった。
 襲撃者はタイミングを待たない。コチラの都合を無視する襲撃で、獲物を狩るのだ。
 例えば僕の手元のイプシロン・air。
 ジンの手元のケースに納められた謎のLBX。
 イプシロン・airは元は山野 潤一郎博士の開発した試作機だと言っていた。
 元の名前は『イプシロンMark2』
 名前から考えると元の機体を想像させるな。
 初期ガンダムの進化後はガンダムMark2みたいな?
 まぁ、イプシロンMark2は研究所から強奪され、勝手に改修された。
 元のイプシロンMark2の構造は知らないが、相当改造されちゃった様だ。
 不当な改造後を発見した時は疑問と思ったが、事実を知れば案外チープな問題だな。
「そういえば時間は大丈夫か?」
「え、あっハイ!」
 僕の癖だ、考え事をすると。その事に没頭する。
「ええ、大丈夫です!
 ・・・帰っても誰も・・・居ませんから」
「?」
「あっ、いえ!!
なんでも、ないです・・・」

空を見上げ、僕は夕暮れに手を翳した。
ダメだ、気分を害する存在を脳が連呼する。
『家族』
その一言のワードで、僕の心は悲鳴を擧ている。
脆いな僕の心って。考えるな忘れろ、この
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