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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第122話 記憶の欠片
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人と剣道の試合を行っていたのだ。
初めは全中ベスト8の自分と? ……その上、まだリハビリの最中の兄とじゃ話にならないんじゃないか?と思っていた筈なのに。
蓋を開けてみれば、ビックリ! 随分と白熱した試合になっていた。
あの滅茶苦茶な型。
どの剣道の試合、どんな有名な剣道の試合でも見られないような型破り。でも、それでも……まるで長年鍛錬を積んだかのような雰囲気を纏っていた。いや、一言で言えばアレは剣道じゃない。
もう……明治の時代の頃には《道》と言うものに変わったが、それ以前の剣。《剣術》なのだと本能的に、直葉は思った。
それをあの世界で身に付けたんだとも同時に思った。
「まぁ……お兄ちゃんもこれで私とまた……」
その試合の後、和人は『また、剣道をしてみようか』と言っていた。
『もう少し、筋肉が戻ったら』と。
――……また、剣道をしてくれる。
直葉の脳裏によぎるのは、あの幼い、あの時の事。
それが、本当に自分の事の様に嬉しかった。……また、一緒に頑張れるから。一緒に汗を流し、頑張れるから。
「おっとっと、そうだったそうだった。」
直葉は何かを思い出したように、ベッドの傍に置いてあるゴーグルの様な形の機械を取る。
それは、ナーヴギアの後継機である≪アミュスフィア≫。
あの忌わしき事件があったと言うのにユーザーの要望の強さもあってか、新たに≪絶対安心≫を銘打って出されたのがこの後継機。それは、万が一、悪用されたとしても、電磁パルスの出力を大幅に弱めている為、脳の破壊は物理的に不可能、つまり以前の様な悪夢の様な事件は起こりえないのだ。
「今日も約束してたんだった。レコン……と。はぁ〜……」
直葉は、『レコン』と言う名?を言った瞬間、ため息を一つ吐いていた。
そして、アミュスフィアを手に持ちながら更に、ため息を吐く。
「ったく、アイツいつまでたっても、上達しないんだから。はぁ、最初は私の方がいろんな面で、初心者だった筈なんだけどなー。あ、ちょっとめんどーだって思えてきた」
直葉は何か、出来の悪い後輩を見るかのような表情だった。
それでも、何だかんだといっても付き合ってあげているのは彼女の優しさから来ているんだろう。
「ま、しょうがないか。さてとっ……」
直葉は、アミュスフィアを頭に取り付けると、あの言葉を呟く。
それは夢の世界へと誘う呪文。
≪リンク・スタート≫
そして、VRの世界へ。
瞬く間に目の前の色が代わり、……そして目の前の世界が変わっていった。
場面と時系列は再び変わる。
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