暁 〜小説投稿サイト〜
黒魔術師松本沙耶香  紫蝶篇
8部分:第八章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
を楽しみながらマドリードの朝を迎えたからだ。
「熟れた果実というのはいいものよ」
「青い果実だけじゃないのね」
「青い果実もまた。素敵よ」
「困った方ですね」
 速水は沙耶香のその言葉を聞いて述べる。
「相変わらず。どれだけの女性を愛されているのか」
「身体だけでなく心までも味わい尽くす」
 沙耶香は妖艶な笑みの中で言う。
「それが私なのだから」
「それはね。間違っているわ」
 しかし依子はそれを否定してきた。
「私は。女性からあらゆるものを吸い取る」
 そう沙耶香に対して述べる。
「それが私のやり方。このマドリードでも」
「そうなの。けれど私達に会ったのが運の尽きよ」
 すっと闇の中を滑るようにして言ってきた。そのまま前に出る。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ