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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第四十一話 勝負が続いてその六
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「それから行かれて下さい」
「準備体操ね」
「はい、それでお身体もほぐされて下さい」
「わかったわ、やっぱり準備体操をしないとね」
「身体が固くなって」
 関節と筋肉がだ、僕も練習前と試合前には絶対に準備体操をしろと言われている。そして終わったら整理体操も。
「怪我をするし」
「動きも悪いですからね」
「そうするわね、私も」
「一緒にしますか?」
 池田さんは微笑んでだ、日菜子さんにこうも提案した。
「そうしますか?」
「そうね、それじゃあね」
「ではお願いします」
「こちらこそね」 
 二人でこう話してだ、そしてだった。
 日菜子さんは池田さんと準備体操をしてから準々決勝の試合に赴いた。その試合の相手を見ると。
 髪の毛を短くさせた人だった。目は大きくて顔立ちは何かアイドルみたいだ。
 けれどだ、日菜子さんは僕にこう囁いてきた。
「あの人日菜子先輩の仰る通りね」
「強いんだ」
「東京で一番強いって言われてるのよ」
 日本で一番人口の多いその場所でというのだ。
「女の子の間でだけれど」
「三段だけはあるんだ」
「そう、私も一度手合わせしてもらったけれど」
「そうなんだ」
「あの人の高校と交流試合した時があったのよ」
「そんなことがあったんだ」
「そうなの、向こうの高校がゴールデンウィークの時にこっちに交流試合に来てね」
 そしてその時にというのだ。
「手合わせしてもらったけれど」
「強かったんだ」
「日菜子先輩と同じ位よ」
「そんなに強いんだ」
「そうなの」
「そうした勝負が続くね」
「だから全国大会だから」
 それでとだ、池田さんはここでも僕にこう話してくれた。
「もう実力はね」
「伯仲なんだね」
「そう、だから後は」
「機転と」
「運よ」
 その二つが大事になるというのだ。
「コンディションもあるけれど」
「そうだね、じゃあ」
「日菜子先輩もこれまでの機転を出してくれたらいいけれど」
「それが出来なかったら」
「コンディションはいいし」
「あと運だね」
「ええ、今回の人はね」
 その東京の人はというのだ。
「タイプ的に日菜子先輩と同じなのよ」
「攻め方、守り方は正統派で」
「それで頭がいい人なのよ」
「機転を利かせる人なんだ」
「ぱって閃くのよ」
 その闘い方をというのだ。
「それで闘われる人なの」
「じゃあ日菜子さんは今回は」
 僕は池田さんのその話を聞いて思った。
「自分自身と闘う」
「そこまでいかなくてもね」
「自分と似たタイプの人と闘うんだ」
「これが一番なのよ」
 それこそとだ、池田さんは僕にまた話してくれた。
「厄介なのよ」
「自分と同じタイプの相手と闘うことが」
「そうなの、だからね」
 それでというの
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