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ViVid Record
第二話 Stヒルデ大図書館
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「えへへっ、どういたしまして!」

 心を見透かされているような感じを覚えつつも、まずは大量の本を受け取り、読書魔法を使って簡単に中身を確認する。二十冊近くはある本は全てボクの扱う魔法を中心に構築術式が記述されていた。 短時間でこの量と正確さには驚く。 早過ぎる。 自分の本を探すにより早く見つけたのではないだろうか。

 改めてコロナの優秀さを実感していると、コロナはいつの間にか外の方に向かい歩き出していた。 なぜか一人にしてはおけないと思い、自分でも気付かないうちに早足で追っていた。
 追っている途中、あることに気付いた。

「待ってコロナ!」

「ふっ......人助けをしたわたしはクールに去ります......」

「せっかく探した本、こっちに混ざってるよ」

 コロナ本人の本を忘れてること。

「............あっ」

「まったくしょうがないなぁ...... 」

「魔導書の創生魔法を教えてくださいって頼むの忘れてました」

 思ってた反応と違った。 本じゃなくてよりにもよって余計な事を思い出してくれたよ。 まずい......言い訳を考えよう。

「実は魔導書に記録されてる聖王家の魔法はシルトブレヒト家の者にしか扱えないんだ」

「去年に魔導書を使ってヴィヴィオに”破壊の雷”を発動させてませんでした? ヴィヴィオってゼーゲブレヒト家でしたよね」

「せ、聖王家だからセーフだったの。 しかもゆりかごの聖王、オリヴィエ・ゼーゲブレヒト陛下と一応同一人物だよ......不可能なんてないさ!」

「で、羨ましがったアインハルトさんもヴィヴィオさんに続いて”覇王流フレースヴェルグ〜相手のゴールにシュゥゥゥ!〜”して大惨事になりましたねぇ」

「............」

 アインハルト、貴様余計な事を......!

 こうなればコロナは引き下がってくれない。 何気に陛下とより長い付き合いの経験を踏まえての判断だった。 そして見事に的中している。 視線をこちらから外す気配が微塵も感じられない。イエスと言うまでやり取りを続ける気満々だ。
 創生魔法の辿り着く先は、ご先祖様の記憶でよく知っている。 オリヴィエ陛下が鬼の様に強かったのも聖王の鎧だけの力ではなく、創生魔法を応用した技術にあった。 まあ、普通に練習してもまず辿り着けない領域の技術だから関係ないかもしれないが。
 
 迷う。 教えるのにどうしても抵抗が生まれる。 恐れている。 コロナがオリヴィエ陛下と重なるのを。 関係ないのに、別人なのに、そんな可能性は限りなく低いのに。

「??シルトさん、わたしはコロナ・ティミルです。 オリヴィエ陛下になる予定もないですから」

 表情一つ変えず、ハッキリと言い切った。 何
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