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転生とらぶる
マブラヴ
1047話
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 そんな声と共に、小太郎が俺と大河内の横を通り過ぎてブイを回り、浜の方へと向かって泳ぎ出す。

「しまった!」

 小さく叫ぶが、その背後を追ってきた他の先頭グループも俺の横を次々と追い抜いていく。
 させるかっ! そう考えて泳ぎだそうとした時、不意につい数秒前まではそこにいた大河内の姿がない事に気が付く。
 反射的に視線を向ければ、そこにいるのは小太郎を猛スピードで追撃している大河内。
 切り替えが早いな。
 そんな風に考えつつ、俺もまた泳ぎへと戻る。
 足を大きく動かし、手で水を掻き、速度を上げていく。
 そのまま1分程もしないうちに先程追い抜いていった他の先頭グループの姿が見えてきた。
 よし、このまま行けば……そう考えるも、先頭グループは先頭グループで追いつけそうでいて追いつけない。
 この辺はさすがに先頭グループといったところか。
 ともあれ泳ぎ続ける俺の視線には次々に映し出されていく海底の光景が見えている。
 熱帯魚……とかは見えないが、何匹か魚の姿も見える。
 そんな中をひたすら泳ぎ続け……先頭グループの者達を何とか追いつき、追い越し、先頭グループの中でも本当の意味での先頭、小太郎と大河内へと迫っていく。
 それに気が付いたのだろう。既に浜も近いだけに、2人はラストスパートとばかりに速度を上げ……浅瀬になったところで、大河内が1歩リード。そのすぐ後ろを俺と小太郎といった状況になっていた。
 残るは砂浜を進み、レモンのいる場所まで……そう思った、その時。
 思わず目に入ってきたのは、大河内の海水に濡れた水着の後ろ姿。 
 その滑らかな曲線を描く、鍛えられた後ろ姿に一瞬見惚れ……その一瞬が致命的なまでの遅れとなり、気が付いた時には既に大河内が1位、小太郎が2位。そして俺が3位となっていた。
 ……俺を見るレモンの視線がジト目なのがちょっと気になる……
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