問題児編 第1章 手紙に誘われ
最強の階層支配者
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「ここから落ちたら流石にただじゃすまないな」
とりあえず焦ることなく、冷静に事態に当たろう。地面に衝突するまで猶予はある
「あれ?クロスミラージュ!?」
<環境変化を確認 最適化を開始>
「っち!予想通りデバイスは使えねえか。ちょっと体勢変えるぞ!」
「え?ちょっ!ゃぁ///」
俺は手を繋いでいた状態からティアナの膝と腰周りを支えて抱える。いわゆるお姫様抱っこの状態に変えた。そうすれば俺とティアナを一つとしてみた重力軽減で衝撃を和らげる
ただねティアナさん。俺の首に手を回してしがみ付くのはいいのですがね。そんなに力込められると息が苦しいのですが?
そんなことを思いつつ、魔術回路を励起させる。そのまま、いざという時のためにプリセットしておいた重力軽減を発動させようとして、気がついた
「ん?なんか上から声聞こえてきてる気がするんだが...」
上を見上げると、俺たちを灰にしようとしてるのではないかと思うほどにきつい光を放っている太陽と、これまた憎々しいまでに快晴な空。その中にポツンと、染みのように3つの黒点が存在していた。そしてそれは、こちらの落下速度が落ちていくほどに大きくなってきて
「って人じゃねえか!!しかも三人と、ありゃ猫か?」
見た感じ全員高校生程度、体もぱっと見頑丈じゃなさそうだ。とすればこのまま下に落ちればどうなるかなど自明の理。流石に見殺しにするのは少しだけ気がひけるので、あいつらもまとめて助けますか
「そこの少年少女!そのまま動くなよ!!」
少し計算することが多くなるが、仕方がない。俺は三人を対象に重力軽減をかける。マルチタスクのお陰でそこまで苦もなく発動できたが、それでも頭が少しキリキリするな。くそう、プリセットだけで済むと思ったのに...
そんなこんなで、もう地上、というより落下地点は湖面の上だったのか。まあいいや、地上はすぐそこに見えていた。水面に落ちればずぶ濡れ不可避なので、ちゃんと地上に足をつく。他の三人に関しても、うまく着地できたらしい
<最適化完了 リブートスタート セットアップ可能まで50秒 完全起動まで100秒>
ちょうどデバイスの最適化も終わったらしい。こんなんなら飛行魔法の練習しておけばよかったな...ってあれ、なんかデジャブが...
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引き摺り込んだ挙句、空に放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
「.......。いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」
「俺は問題ない」
「そう。身勝手ね」
我が強そうな二人ーーヘッドフォンをつけている金髪でカジュアルな服
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