過去
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が過ぎた。
ある日、父から電話があったんだ、白夜くんが病院へ運ばれてきたと。
私は急いで病院へと向かった。
やっと病室前に着き入ってみると、たくさんのチューブにつながれ呼吸器をつけられて眠っている白夜くんがいた。
父から聞いた話では、黒い髪の少年が泣いていたところをサラリーマンが発見して通報したそうだ。
そこで血だらけの白夜くんが瀕死の状態で倒れていたらしい。
その少年が、神崎 ケイくんだ。
ケイくんもなかなかハードな人生を送っていてね、中学を卒業するまで虐待やいじめを受けていたようだ。
高校生になってからその親が交通事故で死に、そのお金で一人暮らしを始めたそうだ。
ただ、その金を奪おうとしている親戚たちがケイくんに取り入ろうとしたそうだよ。
結局ケイくんは一人ぼっち、そんなとき白夜くんと再会したそうだ。
でも、白夜くんはもちろんのこと、ケイくんまで再会だということが分からなかった。
そりゃそうだろうね、白夜くんがあのとき入院して以来会っていないから。
私はそんな二人に出会って変わったよ、二人は陰で人々を支えてくれていた。
白夜くんなんて何度死にかけたのかわからないほどね。
だから聞いてみたんだ、どうしてそんなことをするのか、とね。
彼女は少し難しそうな、困った顔をして答えてくれたよ。
白『笑っていて欲しい人がいるから、そいつらの悲しそうな顔はもう見たくないんだ。
俺は死なないから????、ちょっとの間痛いのを我慢すれば、そいつらは毎日笑っていてくれる。
そいつらが笑っていてくれるなら、俺の命なんて喜んでくれてやるよ。
あいつらの笑顔は、俺にとっての幸せだから。
守りたいもんできたから、今度こそ守りたいんだ。
そいつら守れるなら、俺は消えたっていいよ。』
とても優しいけど、それ以上に悲しい言葉だった。
陰で誰よりも頑張ってきた白夜くんが、どうして報われないんだろうと思ったよ。
どうしてこんな幼い子がそんな重いことを、悲しそうな笑顔で言うのか、ともね。
白夜くんは生まれつきあの容姿だから、親やいとこ、親戚までも化物だと恐れたそうだよ。
本人から聞いた話だと、生まれてすぐにコインロッカーに閉じ込められて殺されたらしい。
何度も何度も死んで、今度は別の人に拾われたそうだ。
でもすぐに川に流されたんだって。
また何度も溺死して、やっと岸に這い上がれたそうだ。
そのときは確か????1歳だったかな?
そこからは自給自足、最初のうちは木の実や虫を取って食べていたそうだ。
走ったりできるようになってからは森のあちこちを巡って、木の実を食べ、ときには森を荒らす動物を狩
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