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遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十五話 ー不動の奥義、です。ー
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ラヴァ・ゴーレムのデメリット効果により小童!お前に1000ポイントのダメージじゃ!」
「なっ!?」

宣言とともに、溶岩が降り注ぎ着弾、爆発。それをモロに食らった徹は大きく吹き飛ばされる、浮島から弾き出される。

「徹っ!」
「くっ、この!三太夫!」

ゴロゴロと地面を転がり、島から落ちる寸前に駆けつけた三太夫に捕まえてもらい事なきを得る。周りから安堵の息が聞こえてくる。だが、まだデュエルは終わってはいない。

「呵呵ッ!手も足も出ないか、小僧!」

挑発的な発言と共に徹を見据える。
一気にライフを半分まで削り、有利を確信したのだろう。

「くっ!僕はまだ負けたわけじゃない!」
「ふん、だがラヴァ・ゴーレムをどうにかしなければ2ターン後にはゲームエンドじゃぞ?」


ふん、と鼻を鳴らしながら言う権現坂の親父。腹がたつが実にその通りなので反論のしようがない。
デメリットを持つ反面強力なステータスを持つラヴァ・ゴーレムだがビックベンーKは超えられず、擬似的なロックバーン状態にあるためどうにかしなければ遅くても2ターン後に徹の負けが決まってしまう。

「お、おい……、徹の奴。大丈夫かよ。」
「もしかして、負けちゃう?」

などと仲間内からも不安げな発言が聞こえ始める。
そんな雰囲気に当てられてか徹の表情に焦りが見れる。
全く見てられない。

「徹、シャキッとしろ!」
「ね、姉ちゃん……!?っ!うん!」

びくりと肩を震わせるがすぐに表情を一変させる。そこに焦りはない。

「ここからは僕ターンだ!手札から『森の聖獣 ヴォレリフォーン』を召喚し、さらに効果発動!手札を一枚捨て、墓地から『おジャマ・ブラック』を特殊召喚!」
「今さらモンスターを並べたところでなんになる!」
「それはどうかな!コストとして捨てた『おジャマジック』の効果によりデッキからおジャマ・イエロー、グリーン、ブラックを手札に加える!」

手札が一気に二枚しかなかった五枚まで増える。
それとともに背の低い木に引っかかっていたアクションカードを手札に加え、これで六枚。

「そして、『手札抹殺』発動!
僕は手札の四枚とアクションカードの計五枚を捨て、五枚ドロー!そして、『貪欲な壺』発動!おジャマ3兄弟とサフィラ、カタストルをデッキに戻し、二枚ドロー!そして、『儀式の準備』発動!デッキから『竜姫神 サフィラ』を手札に加え、さらに墓地の『高等儀式術』を手札に加える。」
「お、おぉ!なんか凄え!」

手札が7枚に増えたばかりではなく、さらにサフィラの儀式の準備を整えてしまう。
恐ろしい強運だ。そして、アクションカードもコストに使い捨てるあたり、私に似てきた気がする。

「……アクションカードに、あんな使い方が。」


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