14 SAO完結〜そして現実へ〜
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「せいやっ!!」
すでに戦闘は始まっていた。
ソードスキルは使えない。
なぜならこのゲームを作ったのは茅場。ソードスキルの動きも知っているはずだ。
ただ単純に剣を振るう。
俺は脚を一歩引きながら右足を狙う。
茅場はバックステップをしてそれをかわすと頭めがけ突きが飛ぶ。
紙一重でそれをかわすと、間にキリトが入り込み剣を交える。
「くそっ」
どうしても最後の一撃となる攻撃ができない。
じりじりとHPが削られていき茅場も俺たちもレッドゾーンへと突入してしまう。
剣をたたきつけてくる茅場を蹴り飛ばし、何とか体勢を立て直す。
が、次の瞬間。
キリトがソードスキルを発動してしまった。
「ばかっ!!」
もうすでに遅かった。
硬直したキリトに茅場の剣が近づいてゆく。
俺は動けない。
ナツたちは茅場のコマンドのせいで動けない。
ゆっくりと、本当なら一瞬のはずが俺には何十秒、何百秒のようにゆったりと。
剣はキリトの命を消し去らんと近づいてゆき・・・。
剣が突き刺さった。
・・・アスナに。
かわりに飛び出してきたアスナの体に剣が深々と突き刺さり、
その体はポリゴンと化し
消滅した。
「・・・・・・え?」
理解できなかった。何が起きた?なにがあったんだ?
戸惑う俺をよそに茅場が何か言っているのが聞こえる。
キリトがふらりと立ち上がる。
ゆっくりと何を考えてるのかわからないぐらいゆっくりと茅場に剣を突き出した。
もちろんそんなのが茅場にあたるはずが無く逆にキリトに剣が突き刺さった。
誰も動いていなかった。
誰も動けなかった。
キリトの体がポリゴンと化し消えてしまいそうになったとき。
キリトはがっと目を見開くと、茅場に向けて剣を突き出した。
その剣はグサッと茅場に突き刺さると
茅場とキリトの体は四散した。
同時に起こったゲームクリアのメッセージにも俺たちは喜ぶことができなかった。
失った代償はあまりにも大きかった。
ふっと一瞬意識を失う感覚とともに目を閉じ再びあけると、まだそこは現実世界ではなかった。
透明の島。
ふと気付くと隣にはナツがいた。
脆く触れると壊れてしまいそうなその手をきゅっと握り締めると何もいわずにふたりで歩き出す。
その先にいたのは、
「キリト。アスナ」
死んだはずの2人だった。
「今度はソラか。さっき茅場が来たぜ」
「そ、そうか」
「俺たちもゲームクリアで現実に戻れるらしい」
「ほんとか!?」
うれしかった。ただ純粋に。
「キリト。キリトは本名なんなんだ?」
「どうした急に?」
「いいから。俺は漆山空。ナツは?」
「奈々原夏菜。アスナは?」
「結城明
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