マブラヴ
1046話
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辞書って綾瀬がネギと仮契約した時のアーティファクトだ。
だが、それは色々と調べる事が出来るという能力を持っている辞書であって、ああいう風に人を撲殺する勢いで殴りつけるような代物じゃなかった気がするが……
「お。おいアクセル。止めなくてもいいのか? その、彼女は生きているのか?」
星刻にしても、さすがに哀れに……あるいは不憫に思ったのかそう告げるのだが……
「気にするな。ほら、見てみろ」
俺の視線の先では、綾瀬に殴られた場所を痛そうに撫でつつも特に怪我をしている様子のない早乙女の姿があった。
「あの勢いで殴られて怪我がない、だと?」
「いわゆるギャグ属性って奴だな」
「何だと!?」
俺の言葉に驚愕の表情を浮かべる星刻。
いや、マジで信じるとは。
正確には綾瀬が微妙な力加減によって、痛みは与えるが実際に怪我は与えないという技術を会得しているからこそなんだが。
「アクセル君、嘘を教えちゃだめだよ」
そう声を掛けてきたのは、大河内。
大学にも水泳の推薦入学で入っただけあって、その水着は着慣れている風に見える。
……まぁ、着慣れているからといって色々な意味で破壊力の高い身体に見慣れる訳もないんだが。
そんな大河内に、俺は軽く肩を竦める。
「まさか本当に信じるとは思わなかったんだよ。……ところでビーチバレーはいいのか?」
先程まで例の色々な意味で人外魔境的なビーチバレーに参加していた大河内にそう尋ねると小さく笑みを浮かべて頷く。
「小太郎君がやりたいって言ってたから、代わってきた」
「ん? ……おお、確かに。小太郎がアウル達のチームに入れば、それなりに神楽坂達に対抗出来るかもな。ついさっきまで焼きそばを貪っていた筈だが。……お前はよくあっちに対抗出来たな」
スティングやアウルと共に神楽坂達とやり合っていた大河内だ。気や魔力の類はないまま、純粋にその身体能力だけで……というのだから、驚く以外はない。
「まぁ、一応それなりに身体は鍛えているし」
「いや、普通に身体を鍛えただけであいつ等を相手にどうにかなるとも思えないんだが」
そう告げるも、大河内は照れくさそうに笑みを浮かべるだけだ。
いやまぁ、その辺に関しては特に追求しようとは思わないけどな。
「それで、どうしたんだ? 大河内から話し掛けてくるなんて珍しいな」
「そう、かな?」
首を傾げる大河内に頷く。
元々大河内は男という存在にはあまり慣れていないところがある。
ネギま世界に俺がいた時は子供の姿だった為か、子供好きの大河内にそれなりに話し掛けられた記憶がある。
だがこの姿に戻ってからは、明らかに話し掛けられる回数が減った。
……まぁ、ネギま世界の件が終わって
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