マブラヴ
1046話
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霞があやとりの紐を取り出した。そう言えば以前ホワイトスターに遊びに来た時に千鶴に教えて貰ってるのを見た事があるな。
マブラヴ世界では長年BETAとの戦争が続いている影響で、リソースの殆どをそっちに注ぎ込んでいる。
そうなれば本来なら発展するべき場所が発展できなくなり……娯楽というのはその顕著な一例だろう。
その影響もあって、マブラヴ世界では娯楽の類が殆ど発達していない。一応映画とかもあるらしいが、基本的には昔の映画を再放送しているくらいらしいしな。
いや。それともアメリカ辺りでは映画を撮っているんだったか? まぁ、アメリカはBETAの脅威がないし、何より最近ではマブラヴ世界でも人類側の連勝による連勝で明るくなってきている。その辺を考えれば、娯楽の類が発展し始めてもおかしくはないんだろうが……
まぁ、幾ら娯楽の類が発展してきても、それが日本まで到達するのはいつになるのかは分からないが。
結果的に日本で広まっているのは、戦前からの遊びであるあやとり、けん玉、ビー玉、お手玉といったものが主流となる。
……玉ばっかりだな。
TVゲームとかみたいなのは輸入しても色々と問題があるかもしれないが、人生ゲームとかのボードゲームの類であればマブラヴ世界に輸出しても面白いかもしれない。
それとも人生ゲームの類はもうあったりするのか?
「おお、おおおおお。少女が……いや、幼女が二人。これは素晴らしい。私のセンサーにもビンビンと来てる。創作意欲がわいてきたぁっ!」
何故か前髪を触手の如くウニョウニョとさせている早乙女の後頭部を叩いた俺は悪くない。
いや、そもそも俺が手を出さないと星刻が手を出していた可能性もある。その時に早乙女が受けたダメージは今俺が叩いた時よりも大きなものになっていた筈だ。そう考えると、俺の一撃は早乙女を救ったと言っても間違いではない。
「あのさぁ、アクセル君。私もこう見えて女の子なんだから、もう少し丁寧に扱ってくれると嬉しいんだけど」
「……そういう台詞は、そっちを見てから言った方がいいぞ」
「……え?」
俺の言葉に促された早乙女が見たのは、星刻の鋭い視線。
「や、やだなぁ……お兄さん。えっと、星刻さんだっけ。冗談よ、冗談。別に天子様に何かする気はなかったんだから。ほら、折角のイケメンが大変な事になってるわよ?」
「パルーッ! 何してるですかぁっ!」
「ぐはっ! ゆ、ゆえっち……ナイス突っ込み……しかし、忘れるな。ここで私を倒したとしても、すぐに第2、第3の私が現れるという事を……」
「だから、どこの大魔王ですか! アクセル君じゃあるまいし!」
そう告げ、最初に早乙女を鎮圧した分厚い辞書を振り上げる。
こうして見ると、辞書って言うよりはただの鈍器だよな。
確かあの
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