暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜共鳴の宴舞台〜
SAO:アインクラッド〜共鳴しあう絆の中で〜
ボス戦、始動
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それを使えないことには意味がない。

攻撃範囲、発動速度、反動、リスクなど、様々な要因が付いて回る。

では、チームで一つ、一撃必殺の技が使えるとしたら?

そうなれば、使えるような状態を他の人が作り上げて、最高のタイミングで叩き込むことができれば、問題はないのではないだろうか。

そう、たとえばこんな風に。

「《黒曜石を貫く爪(オブシディアン・ピアースクロウ)》……!!」

ザシュッ……!

聞こえた音は、一つだった。

生まれた音は、無数にあった。

狩人の身体に、いくつもの傷痕が……いや、爪痕が走る。

気づけば狩人のHPバーは既に二本目を終え、三本目の六割ほどまで削られていた。

「失敗は、しない……」

呟くように。脅すように。

「私は、航海士だから……」

感情の読み取れない、それでいて殺意のこもった声と共に。

「《雨天航海士》ヒナ……垂直に落ちる大量の水は、あなたに避ける術を与えない」

何よりも静かに、鬼の目が開かれる。
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