暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第121話 変わらぬ想い
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 キリトが、現実世界に戻ってきて、2ヶ月にもなる。

 キリトこと、桐ヶ谷和人は自分自身の姿にまだ違和感を持っていた。
 基本的には同じ容姿を持っているはずなのだが、落ちた体重がまだ戻らないのでいかにも体が弱々しく感じていたのだ。事実、シャツの下には弱々しく骨ばっている。故に日々のリハビリとトレーニングは欠かせない日課になっているのが現状だった。

「なぁ……アスナ。聞いてくれ」

 和人は、アスナに語りかけた。
 ……和人がいるこの場所は病室。そのベッドではまるでただ眠っているだけの様な少女……アスナが目を瞑っていた。







〜二ヶ月前〜



 あのSAOの舞台である《浮遊城アインクラッド》の第75層にて最終BOSSである《神聖剣》ヒースクリフを倒し、ゲームをクリアした。その後、和人は見知らぬ病院で意識が覚醒し現実に戻ってこられた。だが……誰よりも愛した人、

 細剣使い 閃光のアスナ、《結城 明日奈》は還ってこなかった。

 そして……、あの時、共に約束をしたはずなのに……もう1人も。その人物はゲームクリアの最大の功労者であり、唯一無二の親友。数多の武器を使いこなし、最後には死さえも乗り越え自分に力を貸してくれた真の勇者。
 魔王を打ち倒した仮初の勇者じゃなく、真の勇者。

 白銀の剣士のリュウキ、《竜崎隼人》も。

 否、彼は消息すら掴めていなかったんだ。

 アスナの消息を調べる事、その事自体は難しいことじゃなかった。あの覚醒した時。覚束無い足取りで病院を彷徨っていた和人はすぐさま看護師によって病室に連れ戻された

 その後ほんの数十分後。

 スーツ姿の男がひとり息せき切ってたずねてきたのだ。《総務省SAO事件対策本部》の人間だと名乗っていた。その組織自体は直ぐに発足されたものの、この2年間殆どと言って良いほど、手出しが出来なかったそうだ。しかし、それもやむ終えない事だろう。
 下手にサーバーにちょっかいを出しもすれば、一万人の脳が一斉に焼き切れてしまうのだ。
 だれもそんな責任をとることなど出来ない。八方塞だと思われていた。

 だが、唯一の対抗手段があったらしい。

 それは茅場に並ぶ天才。敏腕プログラマーである人物、いや、事コンピュータ関連の系統においては この世の誰よりも優れているとまで言わしめる者。ただ、本名は誰も知らずHNだけでやり取りをしていた者。

 そのHNは《RYUKI》

 その者にコンタクトを取れさえすれば、何とかなるかもしれない。そう考えた対策本部はすぐさま要望を出すのだが……。
 彼(実際には性別ははっきりわからないとされていた。)も消息不明となっていたのだ。SAOが始まると殆ど同時に彼は全ての仕事を
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