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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第121話 変わらぬ想い
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とはありますか?」
爺やは真剣な口調、そして表情で。今まで無かった様な表情でそう聞いた……。
彼の話、そして2つの名前。そこからわかる様に。隼人にはここ数年分の記憶が損失している。
数年……。
そう、《SAOの期間中》の記憶がだ。
――……彼が帰ってきたのは、2ヶ月前の事だった。
その日はいつも通りだった。
隼人の世話をしていた爺やこと、綺堂 源治。 可能な限り、SAOをプレイ中の隼人の補佐を行っていた。だが、それが出来るのは極々一部分のみ。
それも当然だ。
隼人ならまだしも、このソフトは隼人と同等レベルであろう技術者である茅場晶彦。彼が管理する彼の世界。
所謂≪神≫と言って差し支えない存在。
皮肉な事に、それに対抗できるのは 囚われている隼人だけだった。SAOの中では システムに干渉する十分な設備も無い。 それは仕方が無い事だ。GMなら兎も角 プレイヤーにそんなもの用意されている筈が無い。だが、隼人はそれをも覆した。
広大な大海原に浮ぶ一枚の葉を捜すが如く、広大なデジタルの世界の綻びを見つけ、現実世界への亀裂を僅かながら作った。
それを探し出して……糸口を切り開いた。
そして自らのナーヴギアにもセットされているAIを介し、源治とコンタクトを取り 絶対神、システムをも覆した。
全てを自らの頭脳……脳髄の演算機能をフル活用した。
何一つ頼らず……。
――……だから……記憶喪失はその代償なのだろうか……?
「………」
「すみません……」
綺堂は頭を下げた。
それを聞いた事を、彼も……傷ついている筈なのに。
「いやっ……そんなっ大丈夫だよ。確かに……大切な事、忘れてしまっている気がするんだけど、大丈夫だよ」
隼人は笑顔でそう答えた。辛そうにする爺や事源治の顔はみたくないから。
「なんでだろう……。きっと、直ぐに思い出せそうな気がするんだ。……あ」
そして、隼人はある事を思い出したようだ。
「爺や、さっき僕と一緒に話していた……ええっと、そう和人……って人がいなかった?」
そう聞いたのだ。
思い出したのは、倒れる直前まで話していたあの人の事。
「ええ、坊ちゃんが起きる数十分前までは心配して付き添ってくれてましたが、流石に遅くになって帰って頂きましたが」
「そう……」
それを聞いて隼人は表情を暗めた。……邪険をしていたのは、もう過去の事。彼の前で突然倒れてしまって……ここまで運んでくれたのも彼だ。だからやっぱり、面を向かって謝りたいと思っていたのだ。
そして、それ以上に引っかかる事もある。
「……彼のことも、何だか知ってる気がするんだけど
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