暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第121話 変わらぬ想い
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「っっ!!」

 今度は目の前の男の人が、驚いている様なのだ。それも、物凄く、目を見開かせていた。

「ど、どうしたんですか?」

 名前、苗字を言っただけでここまで驚かれるとは思わなかったから、隼人は逆に慌てていた。彼は、直ぐに返す。 自分の目を見ながら。

「お、オレは、キリト……じゃない、和人だっ! お前は……やっぱり、リュウキか? い、いや違うっ! 隼人かっ!? 竜崎 隼人かっ!?? どうなんだ!??」

 ……男は尋常じゃない程に興奮しているのがよくわかる。それに……こちらも驚きも隠せない。
 なぜなら、この人とは、初めて会った筈なのだ。なのに……。

(なんで……この人、僕の名を……? そ、それに以前の僕のHNまで知ってるなんて……)

 そう……このジムに名を登録しているから名前なら兎も角、HNまで知ってる事。その事に驚いていたのだ。 あのHNは、もう使わなくなっているが それ以前まではずっと使っていたから。
 でも、勿論現実とは区別をつけている。

 自分が《リュウキ》じゃないと、最新の注意を払っているのだから。

 でも、目の前の人は、知っている様に話をしていたんだ。

「え……あっ……、僕の名前……そうです。隼人、です。……ですが、何で貴方は、知っているんですか? 僕の名を……」

 そう、それが本当にわからない。

 だから、隼人は混乱していた。目の前の男の人は、キリ……いや、和人というらしい。そして、どうやら自分の名前を知っている……だけど……、自分自身は。

「ッ……。本当に違うの……か?」

 今度は意気消沈したように表情ががらりと変わった。深い悲しみの様なものも見て取れる。

「えっと……はい? 何がかは……判りませんが、きっと、 同姓同名の人違いじゃない……ッッ!!」

 そう否定した時だった。
 隼人の頭がズキリと悲鳴をあげた。脳髄の奥からまるで電流が流れてきているような感覚。

「ッ……ぁ゛……ぅぅ……っ」

 隼人は頭を抑えながら蹲った。

「ッ! お……おい! どうしたんだ!? 大丈夫か!?」

 和人は、人違いと言う事実に落胆していたが、急に目の前で蹲る隼人に驚きながら手を貸した。

「う……ぁっ」

 和人の返事に隼人が答えることは無かった。……いや、答える事が出来ない様だ。

 そうしている内に、ジム内は騒然となり。

 ジム専属の医師が待機していた事もあって、和人が医務室へと連れて行った。










「………」

 和人は、医務室の前の椅子に座って待っていた。
 自分のせいでこんな事になってしまったのかと、責任を感じていたのだ。そんな時、1人の男が和人の前にたった。もう初老
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