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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第121話 変わらぬ想い
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人は歩いて行く。
2人が帰ってゆく姿。
それはまるで、夕日の中へと鮮やかな太陽の中へ入って行くような光景だった。
そして、街の中へと消えていった。
〜槇原スポーツジム〜
それは翌日の事。
トレーニングウェアに着替えて準備運動をして……、そしてさぁ、始めよう! とした時だ。
(……また、見られてる、よね? これって……)
爺やに昨日に言っていた出来事。全身が主に黒い服。黒いジャージ上下の少年がしきりにこちらを見ているのだ。今日は主に持久力トレーニングじゃなくて、筋肉トレーニングマシンで身体を鍛えていた。
その際、所々で感じるんだ。視線が、後ろから。
それは、その後マシンを変えたり休憩中もだった。
ずっと見てる訳じゃない。でも、ちょくちょく視線を感じる。
ストーカー? と一瞬考えてしまうけれど、って言うほどじゃないと思う。これまでにそんな経験が無いから、一概には言えないけれど。
それに、男にストーカーなんてする男っているのだろうか?……それはあまり考えたく無い事だった。
そして、その人の歳は自分と同じ位だろう事も判った。
「なぁ……」
色々と考えていたそんな時だ。
しびれを切らしたかの様に、その人から話しかけてきた。
「………なんですか?」
隼人は昨日の事、忘れているわけじゃない。
この人は、自分の顔を見るなり変な感じで(と、自分は感じた)見てきたんだから。だからこそ、彼が邪険をして、そしてあからさまに警戒をするのは仕方の無い事だと思う。
それに、彼は人付き合いが非常に悪い。
ジム通い自体は問題ないけど、人との付き合いはこれまで皆無だった。……流石に、家をジムにするのは あまり宜しくないから。
そんな時。
「……ああ、昨日は悪かったな。君が、その……オレの知り合いに凄く似ていたから驚いていたんだ」
目の前の男はそう言うと、頭を下げていた。いきなりの事だった為、その事に戸惑いを隠せれなかった。……だけど、素直に頭を下げられたら、もう邪険するわけにはいかないだろう。
「え……っと、そんな……そこまでしなくても良いですよ」
慌てて、手を振りながらそう答えた。
「そうか。ありがとう。あの……後1つ良いかな?」
男は頭を上げると、一歩近くによる。
「名前は、何ていうんだ……? 君の」
そう聞いていた。
――……名前くらいは答えても問題ないだろう。
そう判断した。
「えっと……僕の名は竜崎、だけど……?」
正直にそう答えていた。その瞬間だった。
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