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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第121話 変わらぬ想い
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男は、爺やと読んでいる初老の男にそう聞いた。それを聞いた彼は、ニコリと微笑むと。
「その可能性も……あるかもしれませんね? ですが、慌ててはいけませんよ。……坊ちゃんは日に日に良くなっています。十分に回復してからゆっくりと思い出しましょう。……ゆっくりと思い出すことができれば、その彼の事も判ると思いますよ」
そう言い、優しく微笑んだ。
……坊ちゃんには、無理は決してして欲しくないからだ。まだ、身体が完全に以前のモノに戻ってきたわけじゃないから。
「ん……そうだね。うん。わかったよ!」
微笑み返すと次の話題へと変わる。
「ねぇ! 爺や、アミュスフィアって知ってる?」
笑顔を輝かせながら、爺やに聞いた。その彼の問いに一瞬表情を歪め……。
「……ええ。勿論」
そして、ぎこちなく、返事を返していた。
それは、あの忌わしいナーヴギアの後継機だから知らない筈がない。憎悪さえ感じているのは、親としては当然であり、それを隠そうとする反応も当然だろう。
「えっとね……ALOってゲーム今凄く流行ってるみたいなんだ……。だから、僕もしたいんだ!」
真っ直ぐな眼差しでそう言う。親心ならば、あんな事件があったゲーム機の後継機だ。……止めたい。もう、させたくない。と思ってしまうのだが。
例え記憶が無くとも、この少年は自分の興味があることには、とことんまで突き詰める。
当然だ。
記憶が無いのは あの期間のみ、なのだから。……自分自身の性格までが、全て失われたわけではないから。駄目だと、遠巻きに言ったところで、最終的には無意味なのだ。
押し切られてしまうのが目に見えて判る。
「……ですが、それには条件がありますよ?」
だから、彼は方向を変えた。
「え?」
「坊ちゃんは《あの事件》は知ってますよね?」
爺やは、そこから切り出すことにしたのだ。かつて……あったあの大事件の事を。
「……うん。そうだよね。アミュスフィアって後継機だもんね」
そう言うだけで、爺やが何を言わんとするか見抜いたようだ。やはり……記憶をなくしたと言っても、彼は彼だった。頭の回転は、年相応のものではなく、物凄く速い。
「ええ……。ですから、本当に安全なのか……それを念入りに調べてからにしていただきたいのです……。後生です。……どうか、お願いします。坊ちゃん」
彼の事を心底心配をしている。そう言っているんだ。凄く伝わる。だから、邪険にできるものじゃないし、断れるものじゃない。
「うん……だよね?ごめんね。僕もそうするから!」
だから、笑顔でそう答えた。爺やに心配をかけたくないから。
「安心しましたよ……」
爺やも笑顔でかえした。そして、2
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