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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第120話 朱い空の下で
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た。
この鮮やかな空や雲、太陽さえも遥か彼方の白い光にのまれて行っているのだ。
「……言い忘れていたな。ゲームクリアおめでとう。リュウキ君、キリト君、アスナ君、レイナ君」
ぽつりと発せられた言葉にオレ達は右隣に立つ茅場を見上げた。茅場のその表情はとても穏やかだった。
「―――さて、私はそろそろ行くよ」
風が強く吹き……それにかき消されるように――気づくと彼の姿は何処にも無かった。
彼は……何処にいったのだろうか。現実世界に帰還したのだろうか。
いや、そうではあるまい。
意識を自ら断ちどこかにある本当のアインクラッドへと旅立ったんだろうと感じた。自分が創造した世界ではない。……自分も知らない、未知の世界へ。
彼が作ったアインクラッドの全容は殆ど崩壊していったといっていい。その頂、魔王が座して待ち構えていた紅玉宮も主を失った今、崩れ落ちていっている。抗うかのようにまだ浮遊し続けているそれはまるで、この世界の心臓のように見えた。やがて、破壊の波は容赦なく深紅の宮殿を包み込み、下部から除々に無数の紅玉となり、飲まれていった。
茅場がこの場から、まだ見ぬあの城へと旅立つのを見送った後。
「………じゃあ」
リュウキは、皆の方を見た。
どうやら、3人とも無事ログアウトをすることが出来るようだ。最後の茅場の言葉。あれが嘘だとは到底思えない。自分の気持ちに、自分の夢に真っ直ぐなあの男の事だから。実際に、面向かって会ったのは初めてだが……、その事は判る。だから、心の底から安堵することが出来た。
『もう、本当に思い残す事がない』と言う言葉。
それは正にこの時に使うのだろう。
「……お別れだな。皆……」
リュウキは、皆の方を、レイナの方を見て笑った。変わらないあの笑顔で。でも……、そんな笑顔を見せられても、レイナは笑う事が出来なかった。
「そんなっ……そんなのって………」
レイナは、もう笑えない。
いつもの、リュウキの笑顔を見ても笑えない。……そんなリュウキの目を見て 大粒の涙を零した。折角、また出会えたのに、あと少しで……今は目の前に存在している愛しい人ともう会えない……そして抱きしめる事も出来ない。今、握っている温かみが……もう二度と感じられなくなってしまう。
レイナの心は冷え切り、絶望に彩られているようだった。
そんなレイナに優しく包み込むようにリュウキは抱きしめた。
「泣かないで……。オレは幸せだった。……幸せって事、その本当の意味を知れた。君に、……レイナに教わった。だから……レイナはずっと笑顔でいて……。オレが好きだった……その笑顔のままで、オレに教えてくれた愛する、と言う事を誰かに教えてあげて
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