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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第120話 朱い空の下で
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っと、ここからでも伝わるって信じて、最後の瞬間までそう信じて。歌を歌いながら……。
それが、この世界に降りたった真の勇者。
《白銀の剣士リュウキ》
彼が心に描いた最後の想いだった。
そして、本当に最後に願わくば……。
―――皆が幸せになる事を……
〜????????〜
目も眩む光に包まれ……数秒した後。キリトは目をゆっくりと開けた。その場所は、まるで空が燃えているかのように紅く……。そして、その景色を生んでいる紅き仮想の太陽が目に飛び込んできた。
「あ……れ……?」
その場所で目を開けたのはキリトだけではなく、他に2人。アスナも、レイナもこの場にいた。
ここは、間違いなくさっきまでの場所じゃなかった。
薄暗く、あの百足の骸、≪The Skullreaper≫骸骨の刈り手。と戦い。この世界の生みの親であり、最強のプレイヤーであり、最凶の魔王でもある茅場晶彦。ヒースクリフと一戦を行ったあのドーム状の広く薄暗い場所じゃなかった。アスナもその事には十分認識し、抱いていた手を解放しあたりを見渡した。どこまでも続くかのようなその水晶板の上に立っている3人。
だが、どうやってこの場所に来たのかが判らなかった。
「おそらく……ここが、ログアウトする為の仮想一時待機場所……なのかもしれない、な。約7000ものプレイヤーの一斉ログアウトなんだから、ある程度は時間がかかる。……其れくらいの措置はあるだろう。だが、どうしておれ達だけがここにいるのかは、わからないが……」
キリトはそう呟きながら辺りを見渡す。
ただ、どの方を向いても、美しい風景が写っているだけ。
「うん……。ウインドウを見ても……そうかもしれないね」
アスナはウインドウを開いていた。そこにあったものは……。
《ログアウト・シークエンス実行中―――暫くお待ちください》
そのシステム文字だけだった。
「…………」
レイナは、何も言わなかった。動く事も、この辺りを見る事もしなかった。ただ……、立ち尽くしているだけだった。
彼女にとって、ここが何処なのか。どうなるのかなど……。何一つ考えられたいようだったから。
「っ……、レイっ……」
そんな妹の姿を見たアスナは再び彼女を抱きしめた。
震えを止めたくて……抱きしめた。
そして、その時だった。レイナの身体がピクリと動いた。まるで、身体に電流が走ったかのように。
「レ、イ……?」
アスナは心配そうに顔を覗き込むと……。レイナは目に涙をいっぱいに溜めていた。今にも流れ出そうな程に。だが、それは悲しみ
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