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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第120話 朱い空の下で
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キリトはその事で若干苦笑いをしていた。
「あ〜私が一番年上だったのかー……。私はね。玲奈の姉《
結城
(
ゆうき
)
明日奈
(
あすな
)
》。……17歳です」
明日奈も微笑を絶やさずにそう言って笑った。
歳が一番上と言うのはちょっと、複雑だったけれど、今は笑顔以外の表情はない。
「ゆうき……れいな。……ゆうき、あすな。……きりがや、かずと」
リュウキ……隼人は、その名前をしきりに呟く。
隼人は……この時ほど、安堵感に包まれたことはなかったんだろう。現実での名を言うと言う事。その事がレイナ、キリト、アスナ……3人が間違いなく、本当に現実へと戻れるのだと言う事実を更に一ランク上に実感させた。それを認識させたその瞬間、彼の心が……緩んだんだ。
この時、初めて隼人の両の目から大粒の涙が零れ落ちていた。留まることなく、流れ落ち続ける。
「よか……った。本当に……よかった………。皆 無事で……ほんとに………よかった……」
溢れ出る涙はいつまでたっても止まらず、水晶板の上に零れ落ちていた。
――……無事に現実へと還す。
それは和人と共に誓った。互いに最愛の人を。だが、勿論隼人は玲奈の事だけじゃない。キリトを……和人のことも愛する人の姉、アスナ……明日奈のことも強くそう思ったのだ。
―――……この世界で生まれた、初めて出来たかけがえのない人たち。
この世界で初めて出来た大切な人たちだから。友達……いや、親友……そして、愛する人を。
「はやとくん……。」
玲奈も思わずしがみ付くように抱きついた。
「ッ……俺だって同じ……だっ」
「……うんっ」
その玲奈の後に2人が続く。抱き合う2人を包むように。
キリトとアスナ。
和人と明日奈は互いにしっかりと手を取り合いながら……。それはまるで、光に寄り添うようだった。4人は集まり……そして崩壊して行くこの世界の終焉の場所で最も光り輝いていた。
「オレは……必ずやってみせるから……。また、会おう。やくそく……」
リュウキは、3人にそうはっきりと言った。そして、皆頷きあい………。皆で示し合わせたかのように、言う。
――――……やくそく……必ずまた、みんなで会おう。きっと、向こうでも。
……と。
そして……、世界の終焉は間近だった……。
最後に残った意識の中で、甘やかな鈴の音が響き渡った。4つの鮮やかな魂が重なり合いそして溶け込み拡散して……。
光の中へと消えていった。
〜????????〜
――……ここは、どこだろう。
ここの空気には、
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