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異世界系暗殺者
女子(?)の時間(2016/03/31 一部加筆修正)
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俺は何も言えなくなってしまった。

その後、俺の発言に同調した渚が男子代表として女装して女子達に付いて行くことになり、片岡が俺を含む残留男子組に屋外裏口前で待機している様に告げ終えると、女子組は全員で6階屋内へと入って行った。



【視点:有希子】



7階VIPフロアへと繋がる通路を確保する為、出撃女子組(+女装男子1名)だけで6階テラス・ラウンジ屋内に潜入した私達の視界に入って来たのは、何かのイベントが開催しているゲームセンターの様な光景だった。

端的に説明するなら10代から20代を中心とした世代の人達が店内に大勢いる光景です。ナイトクラブというものが良く分からないこともあって、私は集客率の高い24時間営業のゲームセンターの様だと思ってしまいました。

当然といえば当然ですが、店内には40代以降の人達も若い世代の人達程ではないものの大勢います。そういった人達はスーツ姿でロヴロさんの様な裏社会特有の雰囲気です。

いいえ。この場においては雰囲気を読まなくても判断できます。何故ならスーツの人達は例外なくアタッシュケースを持っていて、店の隅で何かの取引を行っているからです。きっと麻薬等の取引をしてるんでしょう。

そういった人達に絡まれない様にする為、私達はできる限り目立たない様に遊び慣れている様に振る舞いながら目的地に向かうことにしました。すると―――


「ねぇ。君ら、変わったインラインスケート履いてるけど、何の集まり?どこから来たの?あっちで俺と飲まねー?何でも奢ってやンよ」


私達の最後尾を歩いていた渚君が、私達と同年代っぽい男の子に声を掛けられてしまいました。かなり軽そうな――チャラ男っていうのかな?そんな感じの男の子です。

私達の大半が冷めた目を男の子に向けますが、男の子はそのことに気付きません。顔が赤いし、酔っ払ってて気付かないのかな?私がそんなことを考えていると―――


「はい、渚。相手しといて!」


片岡さんがあっさりと渚君を生贄にしました。流石に少し酷いとも思ったけど、私も相手をしたくなかったので何も言いませんでした。渚君、ごめんなさい。

そして、私達が渚君を犠牲にして目的地まで進んでいると、今度は2人組の男性が声を掛けてきました。今度は同世代ではなく20代の2人組です。


「よう、お嬢ちゃん達。皆可愛いね。今夜、俺らと遊ばねぇ?」


しかも、声を掛けて来た2人組は服装こそラフなものですが、一般人には考えられない大きな傷が顔に付いています。どう考えても裏社会の関係者としか思えません。

流石の片岡さんもどう対応すればいいのか分からず困惑しています。まさか、私達みたいな女子中学生がこんな危なそうな人達に目を付けられるなんて、片岡さんだけでな
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