融合、そして・・・
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「!?」
キナナがエリックを捕まえようとする二人に話をしようとするが、その手が突然闇に飲み込まれるように変色する。エリックはその異変に気づく。
「なんだ?」
「抵抗するか?」
ドランバルトとラハールはキナナの手を見て驚いている。
(あの娘、魔導士ではないようだが・・・)
(仕方ねぇ。六魔の一味となれば、捕縛するしかねぇか)
二人はキナナもエリックと共に捕まえようとしていたが、コブラはそれを聞いてある決断をする。
「わかったよ!!」
エリックはラハールたちの言葉に従って立ち上がる。
「お前は行きな」
「え?でも・・・」
エリックはキナナにしか聞こえないような声でそう言うと、ラハールたちの方へと歩き出す。
「待って!!あなたなんでしょ!?私を呼んでいたのは。ねぇ!!」
離れていくエリックの背中にキナナは叫ぶ。エリックはそれに振り返ることなく答える。
「・・・何の話だ」
「!!」
エリックはそれだけ言うと、ラハールたちの方へと再び歩き出す。
「あの娘は?」
「お前の仲間か?」
ラハールとドランバルトはエリックにキナナのことを聞く。
「いや、知らんな。友を探して、ここいらをうろついてたそうだ」
「そうか。ならいい」
エリックの言葉を信じてラハールはキナナを捕まえることはしなかった。
「ずいぶん諦めがいいじゃねぇか」
ドランバルトはエリックの態度に不信感を持っていた。
「まぁな。だがよぅ」
エリックはキナナの方を振り返る。
「いいもんだな。友ってのは。いると分かるだけで、心が落ち着く」
エリックのその表情は清々しいものだった。エリックはラハールとドランバルトの間に挟まれるようにその場を後にした。
(エリック・・・あなたが私を呼んでいたんだね)
キナナは遠のくエリックの背中を涙ながらに見送る。
(私の声、聞こえたかな?)
キナナはようやく自分を探していた人に会えたことが嬉しくて、涙を流しつつも笑顔になっていた。
(やっと聞こえた・・・お前の声が)
エリックは自分の祈りが通じたことに、静かに微笑んだのであった。
シリルside
「ん?」
「メェーン!!」
「うおあー!?」
さっきまで眠っていたナツさんが目を覚ます。その前にいるのは青い天馬の一夜さんだったりする。
「無事で何より」
「ここは・・・」
ナツさんが自分の状況を確認するため辺りを見回す。ちなみに今俺たちがいるのはバイロのタコの上です。
「タコの上じゃねぇか!!」
ナツさ
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