24.つまり私の使命とは
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だ。
この会合に参加させていいのだろうか……?とも思ったが、他言無用という約束には素直に頷いてくれた。アイズはアイズで自分なりにロキが危険視する大穴の塞ぎ方に興味があるようだ。
「さて、どこから話そうかなぁ………アニエス!世界に存在する人々の願いの結晶――すなわち大クリスタルは、いくつあると思う?」
「ナダラケス砂漠の奥にある風の神殿にある『風のクリスタル』、隣の大陸にある内海フロウ・ラクリーのそばにある水の神殿の『水のクリスタル』、中立エイゼンベルグの領地内であるカッカ火山の内部に存在する火の神殿の『火のクリスタル』……そしてエタルニア公国管轄地、不死の塔の地下にある土の神殿の『土のクリスタル』。大クリスタルと呼ばれるのは四大元素を司るその4つです」
「さすがは現役の巫女!場所までばっちり把握してるなんてエライわ!………でもね。実は大クリスタルはもう一つあるのよ」
「え……!?」
これにはティズとアイズも驚いた。4つのクリスタルは世界的にも知名度のある世界の理の一つである。その大前提が目の前でいともたやすく覆されるなどと、予想だにしていなかっただろう。
「これはきっとクリスタルの精霊たるエアリーしか知らない衝撃の事実なの!……そもそも、クリスタルは人の願いが固まってできた物よ。その存在を、人々が最初から四大元素なんて小難しい理屈こねて考えてたと思う?……答えはノー!4つのクリスタルは元々一つのクリスタルだったの!言うならばそれが、根源結晶ね」
「では、今ある4つのクリスタルはその根源結晶を何らかの方法で分けて作られた物なのですか!?」
「ちょっと違うかな……4つのクリスタルは、元々根源結晶から切り出されたものなの。言うならば4つのクリスタルは根源結晶の眷属みたいなもの!今も4つのクリスタルは大本のクリスタルとリンクしているわ」
世界の法則の更なる大本。これを正教の人間が聞いたら「出鱈目を言うな!」と怒ったことだろう。アニエスの知る限り、正教の教えにそんなものは欠片も登場しなかった。だが、それを説明しているのは他でもない、予言に登場したクリスタルの精霊本人。どちらを信じるかと問われれば、やはりエアリーの方だろう。
アニエスは正教での勉強では教わらなかった衝撃の事実に動揺しつつも、エアリーに質問する。
「何故、オリジン・クリスタルの存在が正教に伝わってなかったのですか?」
「カンタンなことよ!根源結晶を手に入れた人は、やりようによっては4つのクリスタルを遠隔操作して世界のバランスを崩すことだって出来るのよ?逆に自分の都合のいい法則を付与したクリスタルを増やすことだって出来る。そんな強大な力の存在を知ったら絶対に奪い合いになるわ!そして奪い合いの末に世の法則は乱れ………世界は滅茶苦茶
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