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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico29新暦66年:クラナガンの悪夢〜Second coming〜
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の愚行か! 容易く機能停止できるとは思わぬことだ!」

ブチギレしてるフェンリルに比べたらアムティスなんて小さい子供みたい。フェンリルの猫パンチならぬ狼パンチでアムティス・セイバーはボッコボコに殴られまくって、高々と空へと吹っ飛ばされた。続けてフェンリルの頭突きを喰らってさらに空高く舞う。

「あちゃあ。アザラシで遊ぶシャチみたい・・・」

フェンリルは空中でアムティス・セイバーを銜え込んでぶんぶん振り回した後、アムティス・アーティラリーへと放り投げる。で、2機のアムティスは派手な金属音を轟かせて激突。そんな2機へと向かってフェンリルがジャンプ。
大きく口を開けて、フラフラなアムティス2機の上半身をパクっと呑み込んで、一気に噛み千切った。さらに落下し始めた2機下半身すらも一呑み。咀嚼するたびに盛大な破壊音が轟き渡って、最後はペッと吐き出した。見るも無残。アムティス2機は一纏めのスクラップになってた。

――CEN(ケン)――

フェンリルの開かれた口から放たれるのはルーン魔術による火炎砲撃。それは宙を舞うスクラップと化したアムティス2機を呑み込んで・・・蒸発させた。それと一緒にフェンリルの姿が消える。召喚解除されたみたい。

「はぁ。なんとか顕現の制限時間に間に合ったな」

「お疲れ様、ルシル」

アムティスも撃破したことだし、あとはなのは達の無事を確認するだけ。私は「こちらイリス。特戦班の現状を教えてください」イリスの名前を使って、機動一課の本部へと通信を繋げた。

『リンドヴルムは撤退した模様で、特戦班のみなさんも無事です』

ルシルと一緒にホッと安堵の息を吐く。だけど『ですが・・・』オペレーターの声色が沈んだものになったから、なのは達の無事は確か。だけどそれ以外に何かが起きたんだってすぐに察することが出来た。

『ハート2と名乗るリンドヴルム兵が現れ、その人と交戦したフィレス二尉たちが軽傷を負い、ドラゴンハートに追跡されていた少年が奪還されてしまいました』

信じられなかった。ヨツンヘイムの魔術師として完成してるフィレス+“氷纏装デュック・グラス”、魔術師セレス、シグナム+“ドラウプニル”の3人を相手にして勝つようなリンドヴルムが居る・・・?

(シュヴァリエル以外にまだそんな実力者が居るなんて・・・。一体どんな神器を持ってるんだろう・・・)

とにかくリンドヴルムの襲撃は乗り切ることが出来たし、ジョンは護りぬけたみたい。今はそれだけを喜ぼう、と思う。


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