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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第117話 ラストバトル
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を持つボスなら兎も角、1対1の戦いにおいて負ける姿が想像できない程だった。それが例えラスボスであるあの男でも。そして、自分が死ぬつもりで挑んだ事を後悔する。それに、格好悪くも感じる。でも、戦わず、ここに倒れているキリトを誰も格好悪いという奴はいないだろう。
「……後で謝っておかないとな……。負けるな、リュウキ!」
そう決意すると共に、キリトもクライン同様にリュウキに向かって声を上げた。
「いけるっ……! いけるよ!レイっ」
アスナも、彼の力は十二分に知っている。
だけど、彼女もここまでとは思っていなかったようだ。キリトが団長に挑む時、本当に駄目だって思った。負けるつもりは無いって言っていたけれど……。リュウキも言っていたあの言葉。死にに行くような言葉を聞いて……、ほんとに駄目、勝ち目は無いって思えた。
当然だろう。……相手は本来は第100層のBOSSだ。
こちらはまだ4分の3しか、攻略できていない。単純に勝てる戦力じゃないのだ。
だけど……。そんな不安を吹き飛ばしてくれるかのようなリュウキの姿。だから、期待を胸に 手の届かないレイナの方を見てそう叫んだ。
妹
(
レイナ
)
が安心できるように。
だが……1人。
胸騒ぎが止まらない者がいた。
「リュウキ……くん……?」
それは、レイナだった。
――……なぜ?
彼女は必死に考える。なぜ、こんなにも不安なのか、と。
――……彼が圧倒しているのに……?
――……全プレイヤー中最強、そう謳われ、その正体はこの世界の神、この世界の魔王、この世界のラストBOSSである茅場晶彦を追い詰めているのに?
――……なぜ、戦っているごとに心が締め付けられそうになるの?
――……まるで心臓をわしづかみにされるような気がするの……?
そしてあの時の言葉が、なぜかレイナの脳裏に焼きついた。それはキリトがヒースクリフを狙って攻撃したときの事。
『まて……早いんだ!』
と言う言葉。
あの時、キリトだけでなく、レイナにも聞こえていたのだ。あまりに突然の事だったから……深く考えられなかったけれど。今は、再生を繰り返すように頭の中に流れ出てくる。その声の主だ誰なのかは、判ってる。大好きな人のものだから。
――………はやい?何が……はやい?その前、彼は何を言った?あの躊躇ったような時に。
「まさ……か……っ」
嫌な言葉が頭の中を過ぎる。あの言葉の前に飲み込んだ言葉
『まて………早いんだ!』
この中に隠されたのが……『まてまだ戦うには……はやいんだ!』だったとしたら?
――……それは……もしかして、リュウキはずっと昔にヒースクリフの正体は看破していて……。
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