暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第117話 ラストバトル
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ら……問題ではないが。神経を集中しなければならない程の相手。その疲労感は計り知れないのだ。後遺症が残りかねない程に。

「ふふふ……私の推察が正しければ、その様な力……乱用はできないであろう? ここは仮想世界とは言え、己の脳でプレイしているのだ。そのシステムの保護を逸脱した行動をするとなれば、その処理負担は全て君自身に降りかかる」
「……だまれっ!」

 リュウキの返答は、刃による一撃だった。その後も、再び両者間で火花が舞う。

「ふむ……。速度が大分鈍っているな。それに威力も」

 ヒースクリフは、リュウキを見ながらそう確信した。否、全て先ほどの驚異的な攻撃の後に確信したのだ。この神聖剣の最大の特徴である防御力。それを看破したというのに、あの表情……。
 まるで……最悪の失敗をしたかのような表情だったのだ。

「ちっ……」

 リュウキは歯軋りをする。ヒースクリフのその推測、それは間違えていなかったのだ。あの突きに賭けていた。それは決して間違いじゃない。

≪システムごと切り裂く≫

 その言葉どおり、その攻撃をしたのだ。

≪対茅場用謙必殺技≫

 まだ、実用するのには実践でのデータが足りなかったんだ。だが、やった、最高の集中力を使って。そして、使わなければならない場面で。

 しかし、なぜか相手は絶対の自信が有るはずの盾で受け止めなかった。

 目の前の男は受け止めようとせず、全力で回避しようとしたのだ。何がそれを予感させたのか、わからないが……、全身全霊の一撃をかわされた、その事実は変わりない。

「ふんっ!」

 ヒースクリフの一撃、それを防ぎきる事が出来ずに、今度こそリュウキの直撃した。肩位置だった為、そこまでHPを削られた訳ではないが、それでも、クリーンヒットは今回が初めてなのだ。

 均衡が崩れた瞬間だと言えるだろう。


「ぐっ……!」

 その一撃を受け、リュウキのHPがレッドゾーン近くに下がってしまった。




「リュウキくんっ!!」

 レイナの悲痛な叫びが響き渡る。

「ど、どうしちまったんだよぉ! リュウキよぉ!!」

 クラインも……明らかに動きの鈍っていたリュウキに驚きを隠せなかった。

「リュウキっ………」

 キリトも……、あのリュウキが相手の前で1対1の戦いで肩膝をつく所、そんなの見たこと無い。ありえない、無意識にそう思っていた。……それを目の当たりにしたから。

「そんなっ………」

 アスナも、妹の叫び声を聞きながら……。自分も叫びそうになりながらも必死に堪えていた。




 心配する仲間達の表情は、例え見なくてもよくわかった。



「ふん……なんて顔してるんだよ……。」

 だ
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