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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第116話 運命の時へ……
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である自分自身にも知らない事が起きれば……興奮してしまうのも無理はない。新しい玩具がこの世界で生まれた、とな?」
そこまで言った所で、ヒースクリフは、朗らかに笑った。
「ふふふ……、成る程、直接対決をしたキリト君以外で看破出来るのは君だけだよ。あの動きを見れる事もそうだし。洞察力も素晴らしい。……予定では攻略が95層に達するまで、明かさないつもりだったのだがな……」
ゆっくりと、プレイヤー達を見渡し、笑みの色合いを超然としたものに変え、紅衣の聖騎士は、堂々と宣言した。
「――そう、確かに私は茅場晶彦だ。付け加えれば、最上層で君たちを待つ筈だったこのゲームの最終ボスでもある」
宣言したその時。彼の右腕、副団長として 共に攻略をしてきたアスナとレイナは、よろめいてしまっていた。信じて、ついてきた男の告白。それが、過去最悪の告白だったからだ。
「……幾ら他人のを視るのが詰まらないとはいえ、いい趣味してるとは思えないな」
「……ああ、最強のプレイヤーが一転、最悪のラスボスになるんだから」
「なかなかいいシナリオだろう?……盛り上がったと思うが、まさかたかが四分の三地点で看破されてしまうとはな。……君達2人は、この世界で最大の不確定因子だと思っていたが、ここまでとは思わなかったよ」
まるで、今までのプレイを批評している物言い。……当然だろう。この男は、このゲームの開発者にして一万人の精神を虜囚した男なのだから。その、無機質、金属質な気配は、二年前に全てを狂わせたあの無貌のアバターと共通するところがある。
「……今回のBOSS戦でも判るとおり、ここ75層クォーターポイントを超えた先では、それ相応の戦線が強いられる。最終的に私の前に立つのは君達だと予想していた。元々は、リュウキ君を推していたのだが、二刀流スキルを得たキリト君だ。……全十種の筈のユニークスキルの内、《二刀流》スキルは、全てのプレイヤーの中で最大の反応速度を持つ者に与えられ、その者が魔王に対する勇者の役割を担う筈だった。……まぁ、この想定外の展開もネットワークRPGの醍醐味というべきかな……」
ヒースクリフとキリト、リュウキ、アスナ、レイナ以外のメンバーの時間はまだ凍りついた様だったが、ひとりの男がゆっくりと立ち上がる。血盟騎士団の幹部を務める男だ。
目の前にいる男は、全ての敵。
だが、それと同時に、自分たちにとっての……。
「き、きさまが……キサマが……!」
ギリギリ、と歯を食いしばる。負の感情の全てをその武器、両手斧に込められた。
「オレ達の……忠誠……、そして希望を……よくも、よくもぉぉぉ!!!」
飛びかかり、巨大な斧槍をふり下ろそうとしたが……。
重量武器を構え、打ち放つ時間より、茅場が
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