暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第116話 運命の時へ……
[3/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 そんな相手に安易に近づく事など出来ないだろう。硬直する面々だったが、相手は待ってくれない。その巨大な骸百足は、その巨体からは考えられない程の速度で突進してきたのだ。

『わぁぁぁ!!!!』

 狙われた。
 あの死の一撃。即死攻撃を孕んだ恐ろしい武器が迫る。死が……迫ってきたその瞬間。

「ぎぃぃぃ!!」

 BOSSの巨大な身体が揺れた。
 突如、不自然な突風に似た風が生まれて、それが敵を包み込んだのだ。

「――……円旋牙!」

 双斬剣“上位技”《円旋牙》

 いつの間にか、狙われた集団の前に立っていた男が、その異形な成り立ちの武器を、左右に刃がある武器を右に旋回させた。その次の瞬間、まるで 竜巻の様に風が巻き起こり、あの骸の巨体を足止めしたのだ。

「引け!!態勢を……っ!!」
「ぎぃぃっ!!! ぎぃぃっっ!!」

 その力は、風のバインド効果。
 それは、BOSS相手には心ともなかった。拘束をモノの数秒で看破した骸百足が、竜巻を切り裂き、リュウキに向かって刃を振り下ろす。

「っ!! リュウキ君っ!!」

 レイナは、駆け出した。だが、距離がありすぎる上、リュウキは技後硬直に見舞われてしまい、動けない。

 ……その獰猛な鎌の一撃を防いだのは、巨大な十字盾をもつ男。

 耳を劈く衝撃音と火花を響かせ、散らせながらもあの攻撃を防いだのだ。

「たったの3秒……かっ!!」

 硬直が解けたリュウキは、即座に双斬剣を振り上げた、胴を下から上に切り裂く逆風。それは、コンマレベルだが、骸百足の行動速度を奪った。
 だが、それは身体だけであり、その左の刃は防げない。

「くそっ!!」

 そこに飛び込んだのが、キリトだった。宙を飛ぶように、瞬時に距離を詰めて、轟音を立てて振り下ろしてくる刃を防ぐ。
 左右の剣を交差させて鎌を受けた。


 ヒースクリフが受け止めた時同様の劈く音が響き渡る。如何に即死級の破壊力を秘めていたとしても、武器で、盾で防げば耐えられる。あの3人は、全くの無防備で受けてしまったのが不幸だったのだ。

 ……だが。

 ぎぎぎぎぎっ、と言う金属音。あまりにも大きすぎる音。

「ぐっ……がぁぁぁぁ!! (お、重すぎるっ……!!)」

 途方も無く続く衝撃。だが、鎌は止まらない。
 まるで、プレス機だ。キリトは、潰され、そして斬られていく様な感覚に見舞われた。

「キリト君っ!!」

 その時だ。新たな剣が相手の鎌を押し返したのだ。1人じゃ無理でも、2人なら出来る、受け止められる。……あんな奴には負けない。



「ナイスだ、アスナ!」

 リュウキは即座に、押し返した鎌を連続で攻撃する。度重なる衝撃で、片方の鎌を封
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ